八十一夜、ばあばの中学生生活 27 お墓の移転 3
今日は、ばあばの番です。
眠れないのかい、それは困ったねえ。じゃあ、少しお話をしてあげようかね。どんなことがいいかな。何がいい?
「・・・・・・」
そうだねえ、じゃあ、ばあばが子供の頃のお話をしようかねえ。
まだ、中学校の頃のことだけれど・・・・
お盆を前にしてお父さんからお墓が出来たらしいとの報告があったさ。それで、あまりお盆に近くなるとお寺さんが忙しくなる心配があるので少し早めにみんなしていくことになったよ。
夏休みとはいえ、楽しい旅行ではないし、また、ずっと車に缶詰めになってどんどん走っていくのは苦手だったよ。今回はお墓を新築してお寺の管理している墓地に移転したので、多少は便利になったということで、その点は嬉しかったけどね。前は、深い山ではなかったけど昔からの村の墓地だったので、村からは少し高いところに登らなくちゃならなかったさ。亡くなったお母さんのお墓はお骨のツボを納骨堂に預けてあったので、そちらはすぐにお参りすることが出来るのだけどね。
今度は新築されたお墓に〇〇家先祖代々の墓という形でまとめることになったので、あちこち回って歩く事がなくなって便利になったよ。
今回はお墓の移転新築なのでいい機会だということで親戚の大方が集まることになっていたよ。いつもは下の叔母さんの家にお世話になるんだったけど、今回は、町の駅近くの民宿に泊まることにしたよ。上の叔母さんの新築された家に泊まらせてもらおうかって話もあったけど旦那さんの手前そういうわけにはいかないだろうってことでこうなったさ。
当日はちゃんとした身なりでお花やお線香、お供え用のお菓子なんかと、その他にお寺さんへのお礼用の菓子折りなんかも用意したよ。そしてお墓の新築祝いと納骨とお性根入れが併せて行われた。
お墓の新築は家の新築と同じで、お祝いになる。なので、所によってはお祝いの餅蒔きをする風習もあるそうだ。先祖代々のお墓の完成だから盛大にお祝いをするのは、気持ちはわかるのだけどそこまでじゃあないってことで、そちらの風習は遠慮させてもらったさ。
そこで気が付いたのだけど、お祝いのお酒が用意してなかったので、慌てて買いに走ったりして少しバタバタしたけど何とか無事に済ますことが出来たよ。
段取りは業者さんが済ませていて、最後の小さなお骨のツボをお父さんが収めて納骨は終わったさ。
それからお寺さんの読経でお墓とお骨のお性根が入れられて、各自、お線香をあげて手を合わせてひとまず終了になった。お祝いのお酒を一口づつ飲んで、お父さんがお墓にも掛けようとしたけどそれは間違いらしかったよ。だから、瓶ごとお供えしてお参りして、下げられたお酒を各自一口づついただいて式典は終了となった。まだまだたくさんお酒が残っていたのでお寺さんにもらっていただいて、ご本尊様にお供えしてもらうことになった。
こうしてすべての行事は終了となったさ。
おや、眠たくなってきたかい、それじゃあ、おやすみ、いい夢を見てね。
これで新築シリーズは一区切りです。でもまあ、なんにせよ何でも新しくなるのはおめでたい事ですね。
水害には困りものですが。




