八十夜、叔母さん家の日々 18 新しい世界 4
今日は、じいじの番です。
眠れないのかい、それは困ったねえ。じゃあ、少しお話をしてあげようかね。どんなことがいいかな。何がいい?
「・・・・・・」
そうだねえ、じゃあ、じいじが子供の頃のお話をしようかねえ。
まだ、小学校の頃のことだけれど・・・
じいじの〇カウト生活の始まりは町のごみ拾いからだったけど、まもなく、本格的なキャンピングの練習が始まったよ。
最初は海岸での火の熾し方から始まって、ご飯の炊き方、汁物や、焼き物、炒め物、煮物など一通り学習して、そのあとの火の始末迄を勉強したよ。もちろんじいじが一人でするわけではないのだけど、〇カウトでは、それぞれの技能に応じて級が決められていてバッジを付けてその努力の成果を表現するシステムがあるんだよ。だから、毎年時期ごとにいろんな技能の研修を繰り返して全員の技能の底上げを図っているというわけ。だからじいじのためだけにやっているのではなくて、班や団のみんなに向けて自分が持っているスキルのグレードの引き上げを促していたわけだよね。
それにもう一つ重要なことはグレードの低い人たちにスキルアップのための方法や手段、心構えなどを指導することもその中に含まれているということだよ。指導者養成の研修も同じく含まれていて、未来の指導者の研修の機会にもなっているんだね。
こうしていろんなイベントの中で様々なスキルアップを図るとともに仲間とか、地域とか、社会とかとのつながりを図っていくことも目的に含まれているようだ。もちろん、各地域、指導者、人間によって、色んなバリエイションがあるのだけれどね。熱心なところもあれば、それほどでもない所もあると思うよ。
こうして、じいじもバッジまではもらえないにしても、色んな事に慣れていったよ。
ロープ結び、テントの設営、食事の準備、後かたずけ、テントの撤去収納、後地の原状復帰、などなど、することは山ほどあるよ。とてもとても一度では覚えきれないし、一人でできることはあまりない。仲間と力を合わせてひとつひとつクリアーしていかないと限られた時間内に終わらないことばかりだからね。
そうして、何とかぐずぐずせずに足手まといにならない程度になったころに、最初の本格的なキャンプが始まる。
じいじは本格的なキャンプはしたことがなかったよ。本格的も何もキャンプ自体初めてで、目新しい事ばかりで、最初は戸惑うことばかりだったよ。
それにしても、ボーイの前のカブ〇カウトの時からやっている人たちの手際の良さには驚くほかなかったよ。次々に手順を追って、何事も無駄なくクリアーしていくのはそういった人たちだった。そこだけを見ても尊敬できそうだと思ったよ。
おや、眠たくなってきたかい、それじゃあ、おやすみ、いい夢を見てね。
今回は、ボーイ〇カウトのことに偏りましたが、この頃と今は状況が違っているかもしれません。私の聞いたのはじいじの話で、スカウトの関係者からのお話ではありません。その点お気を付けくださいませ。




