六十六夜、叔母さん家の日々 11 お母さんとお風呂
今日は、じいじの番です。
眠れないのかい、それは困ったねえ。じゃあ、少しお話をしてあげようかね。どんなことがいいかな。何がいい?
「・・・・・・」
そうだねえ、じゃあ、じいじが子供の頃のお話をしようかねえ。
まだ、小学校の頃のことだけれど・・・
ちょうどじいじが隣のお兄さんたちから遊んでもらえなくなったころだったかな、街でずっと働いている、じいじのお母さんが叔母さん家にじいじに会いに来てくれた。それまでにも何度かは来てくれてたんだと思うけど、じいじははっきり覚えていないんだよね。たぶん、叔母さん家に来てからは初めてだったんではないかと思うよ。
その時にもらったお土産が箱詰めのチョコレートだったのをはっきり覚えてる。じいじだけにってわけでなくて、叔母さん家に対するお土産だったのか、大きな箱のチョコレート詰め合わせだったよ。当然だけど、みんなで分けてそれぞれ少しづつ食べたのでよく覚えてる。
じいじは憶えてる中では初めてお母さんと一緒にお風呂に入ったよ。
叔母さん家のお風呂も、五右衛門風呂だったけど、今日ばかりは一番にお風呂に入れてもらった。夕ご飯が済んで暫くしたころに、いつもは早くに焚かれていたお風呂が、沸いたからはいりなさいってことで、二人で入ることになったよ。いつもは叔母さん家の祖父母が一番なんだけど、今日は特別だったみたい。
その時が初めてなわけはないんだけど何故かじいじは憶えてなくて、なんだか恥ずかしいような、嬉しいような、複雑な感じで裸にされて一緒にお風呂に行ったよ。入る前に掛け湯をして、外で遊んでいるのできれいに石鹸で体を洗ってから、お湯の中に入る。お母さんの体も背中をごしごしこすって、お湯をかけてあげて、きれいに石鹸を流してから一緒にお風呂につかる。
お母さんのことをよほど珍しく眺めていたのかお母さんがじいじに、にこっと笑いながら、おっぱい吸ってみるかい?って聞いた。
え?って思ったけど、その時は素直にうなずいてちょっとだけ吸ってみたよ。
お湯の味がした。
でも強く吸ったのか、イタタタって言って、それっきりだったよ。それから、五十まで数えて、二人して上がって、お母さんが、お先にご無礼しましたって挨拶したよ。それから用意がしてあったお布団に二人で潜ってその日は終了だったね。
翌日は、お母さんと朝ご飯を食べて、一休みしたら、お母さんは帰っていったよ。
それからしばらくしてから、じいじは上の叔母さん家へ移ることになったよ。
お母さんは四人兄妹の長女。上から、伯父さん、お母さん、叔母さん、叔母さんで、これまでいたのは一番下の叔母さんの家。今度行くのは上の叔母さんの家。
じいじはよくわからないうちに、上の叔母さん家へ移ることに決まったんだよ。
おや、眠たくなってきたかい、それじゃあ、おやすみ、いい夢を見てね。
じいじは理由をはっきり教えてくれなかったのですが、たぶん、お母さんはじいじのことを話し合うために叔母さん家に来たんでしょうね。たぶんあの後、上の叔母さん家にも行ってたのかもですね。




