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六十三夜、ばあばの中学生生活 18 お母さんのお墓参り

今日は、ばあばの番です。

 眠れないのかい、それは困ったねえ。じゃあ、少しお話をしてあげようかね。どんなことがいいかな。何がいい?

 「・・・・・・」

 そうだねえ、じゃあ、ばあばが子供の頃のお話をしようかねえ。


 まだ、中学校の頃のことだけれど・・・

 ばあばのお父さんはこちらで働いていたのだけど、お墓は前に住んでいたところに置いたままだったんだよ。だからお盆やお正月なんかにはお墓のお掃除を含めて里帰りをしてたさ。ばあばもついて行ってね、ずっと離れていたから、遠くて遠くて大変だったよ。こちらに移ってから必要に迫られて購入した車にみんなして乗っていくわけだから、狭いし、暑いし、夏には難行苦行だったさ。

 そのころはまだ高速道路が全線開通してなくてところどころ出来ているだけだったよ。ほとんどは下の道を走っていくから、時間がかかってね。車を停めて休むにしても道の駅なんかはなくて、ところどころにドライブインがあるだけ。ドライブインって言っても、大きな駐車場があるだけ。ほとんどがトラックの運転手さんが休んだり、お昼や夕食を食べるところだったから、小さな車は、肩身が狭かったさ。

 どんどん、どんどん走って、やっとお父さんの妹さんの住むところにつく頃には、精も根も尽き果ててたさ。ばあばにとって叔母さんのところに泊めてもらって、それからまだ走らないとお墓には着かない。結局、何度も民宿に泊まって、ようやくたどり着くっていう感じだったよ。

 お墓の近くにある花屋さんでお花を買って、家から積んできたお掃除道具できれいにお墓を掃除して、草も取り、ほっと一息つく頃には夕方になってね。それからまた叔母さんの家まで帰って、そこでまた一泊。あくる日には叔母さんの家の修理や、修繕。草取りや、お風呂や台所なんかで使う薪の手配や薪割りなんかも手伝ったさ。なんでここまでって思わなくはないけど、叔母さんはその頃まだ独り身だったので、ついでに面倒を見てやっていたってわけさ。

 そうやって一通り終わったら、ぼつぼつ帰るんだけど、とにかく遠いからね。最初の頃は訳が分からなかったから、ワクワクして、楽しみにしてたけど、さすがに何度も行ったり来たりして、その度に大変な思いをしないといけなかったから、正直、行きたくなかったよ。ばあばだけ置いてってくれないかなーって思ってたよ。

 でも、故郷のおばさんたちは楽しみに待っていたし、多少はお土産なんかも持って行ってたしね。お土産とはいっても、お菓子だけではなくて、故郷では手に入りにくいものだとか、めずらしいものなんかをもって行ってたから喜ばれてたさ。

 

 おや、眠たくなってきたかい、それじゃあ、おやすみ、いい夢を見てね。

ばあばのお父さんはこうしてみると、本当に早くに車を運転してたんだなって感心してます。でもこの頃って、車って、超高級品じゃあなかったのかな? もうすでに、中古車屋さんなんてあったのかな?

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