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六十二夜、叔母さん家の日々 9 非行少年? じいじ・・・

今日は、じいじの番です。

 眠れないのかい、それは困ったねえ。じゃあ、少しお話をしてあげようかね。どんなことがいいかな。何がいい?

 「・・・・・・」

 そうだねえ、じゃあ、じいじが子供の頃のお話をしようかねえ。


 まだ、小学校の頃のことだけれど・・・

 いつも缶蹴りなんかをしてるとあとから入ってきたり、日頃は違う人たちと遊んでいる人が居たよ。近所っていうより、隣の家なんだけど、年令が二歳上で、学年も二つ上なのであまり相手にしてもらってなかったかな。じいじがっていうよりも、従姉弟達があまり付き合っていなかったので、叔母さん家に来づらかったこともあったのかもしれない。従姉弟達とは四学年違うからこれは仕方ないだろうしね。

 いつの頃からか、じいじはこの人について回るようになっていたよ。何がきっかけだったのか、思いだそうとしても、出てこない。ただ、少し離れたところにある駄菓子屋さんにはよく二人して行っていたよ。

 以前話したことがあったけど、駄菓子屋さんにおいてあるお菓子が、あの頃よりも少し変わってきてたよ。じいじの好きだったのは、割りばしが二本ついている水飴だったよ。舐めて温めると柔らかくなって、ついている箸でぐりぐり回すとますます柔らかくなる。うまくかき混ぜると空気が含まれて小さな泡でキラキラ光る。もっとうまくかき混ぜられると、細かい泡がたくさん入って白く濁って、その柔らかさと、甘さがとてもおいしかった。

 口の中でかき混ぜると速く柔らかくなるのだけれど、溶けてなくなるのも早かった。何度も何度も通って、水飴をかき混ぜて食べていたよ。隣のお兄さんとね。

 そうしてしばらくしてからのことだったよ。

 従姉弟のお財布のお金が無くなった。

 そのお金は、お年玉でもらったお金をお財布に入れて、机の引き出しに入れていたんだよ。金額は千円。

 この頃の千円は子供にとって価値があったんだよ。もちろん大人にとっても。例えば、一か月まるまる働いて、貰えるお給料が三万円そこそこ。それも残業も入ってのことだから。お菓子では、森〇のミル〇キャ〇メルが五十円いってなかったよ、確か三十円だったかな?だから、大騒ぎになったよ。

 もちろん、じいじには心当たりがなかった。

 でも、この頃駄菓子屋に何度も行っていたから、疑われてね。問い詰められて、べそべそ泣いてたよ。

 でも、結局、じいじはおつりのお金も持ってなかったから、一緒に駄菓子屋さんに行って、おばちゃんに聞いたりして、疑いは晴れたのだけれど。

 家にあるほかのものについては何も手が付けられていなかったこと。みたところ従姉弟の机の引き出しだけしかいじられていなかったみたいだったこと。などから子供がどうにかしたことを疑われたんだよ。

 で、どうなったかと言うと、じいじは当分お小遣いはなし。隣のお兄ちゃんとはお付き合い禁止。一緒にいると買い食いと、無駄遣いがひどくなるからって。

 じいじは知らなかったのだけど、隣のお兄ちゃんには、変な噂があったみたいでね、叔母さん家の祖父、祖母は嫌ってたみたいなんだよね。理由は知らないけど、隣のお家ともあまりお付き合いがなかったってことだったよ。子供には関係ないのだけどね。


 おや、眠たくなってきたかい、それじゃあ、おやすみ、いい夢を見てね。

 

まだ幼い子供が、ちょっと背伸びする時期ってあるんですよね。大きな子について回って、いろんなことに巻き込まれて、そこで懲りたり、勉強したり・・・とりあえず、非行、不発でよかったですよね。

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