五十九夜、ばあばの中学生生活 16 林間学校 4
今日は、ばあばの番です。
眠れないのかい、それは困ったねえ。じゃあ、少しお話をしてあげようかね。どんなことがいいかな。何がいい?
「・・・・・・」
そうだねえ、じゃあ、ばあばが子供の頃のお話をしようかねえ。
まだ、中学校の頃のことだけれど・・・
その日は打ち合わせが済んだら、各々役割を決めてテントに帰ったよ。そんなに疲れてはいなかったと思ったけれど、なんか疲れが出たのか、テントに帰ってばあばたちの役割分担を決めたら、すぐに寝ちゃったよ。
翌朝、朝食を済ませて、後かたずけが済んだら、男子はキャンプファイヤーの準備に出ていった。
キャンプファイヤーは各クラスが陣取った広場の真ん中にかなり大きなものがひとつ、その他に各班の発表の照明がわりに五つ小さなものが作られたよ。小さな五つのファイヤーが五角形の頂点にあって、その対角線の真ん中に大きなファイヤーが作られた。
かなりたくさんの廃材や、山から切り出された間伐材やらが山積されていたので、それを決められた長さに切って、太さを揃えたものを井桁に組んでいく。そして、井桁の中心に点火のための木材や、杉皮が入れられたよ。これは結構大変な仕事で、男子は全員くたくたになったみたい。
なので、発表会の準備も、ばあばたちが中心になって、進めたさ。手分けして、材料を集めて、泥水、色水を作って、大きな木の葉や里芋の葉でお面を作り、シダの葉を集めて蓑にしたり、草で飾りを付けたり、結構することが多くて、結局、凝り過ぎて時間がいっぱいいっぱいになったよ。仕上げは男子に任せて、夕食の準備をして、男子に食べさせて、自分たちが後かたずけをする頃には夕焼けになってたよ。
いよいよ点火式。
松明を持った学年一番の人が大きなファーイヤーに点火すると、ぱちぱちと音を立てて燃え出した。みんな、歓声を上げて拍手をしたさ。
そして、キャンプファイヤー発表会の開催宣言が行われ、各班、各クラスの発表が始まった。
ロミオとジュリエットの告白のところやら、足柄山の金太郎の熊とのお相撲やら、その頃人気のお相撲さんの土俵入り、班全員でのコーラスなど様々。
それぞれがふざけたり、まじめ腐ったり、受け狙いが外れたり、あっという間にばあばたちの番になって、バタバタして泥水や色水だらけになってそれで終わってしまったさ。あっという間だったね。なにがなんだかわからないうちにパタパタ進んで、終わってしまったよ。楽しかったことは間違いなかったけど、なんだか終わっちゃうのが残念だったよ。
女の子同士で泣いてる子たちもいたよ。
男子が火の始末を終えて、シャワーを浴びてる頃には夜も更けて、周りはシンと静まり返っていたよ。
おや、眠たくなってきたかい、それじゃあ、おやすみ、いい夢を見てね。
ばあばの林間学校も、あと一回で終了です。長い間、お付き合い有り難うございました。




