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五百八十二夜、じいじの高校生生活 220 お母さんの家へ 87 義父 57

今日は、じいじの番です。

 眠れないのかい、それは困ったねえ。じゃあ、少しお話をしてあげようかね。どんなことがいいかな。何がいい?

「・・・・・・」

 そうだねえ、じゃあ、じいじが子供の頃のお話をしようかねえ。


 まだ、高校生の頃のことだけれど・・・

 じいじは、お母さんのアパートのことで、いろいろ思い出していた。

 お母さんのアパートは三階建てだった。今から思えば、何とも中途半端だった。まだある。階段の幅が結構広かったように思う。大人の人が買い物の荷物を抱えて、余裕ですれ違えるくらいには幅があったように思う。

 お風呂にしてもが、普通、炊き口というのか、お湯を沸かすときに水を張って、ガスを点けた時に温められた水が出てくる穴とまだ冷たい水が入っていく穴とが、湯船の脇に二つ開いているのが、まだこの頃には一般的だったはずだ。それが、湯沸かし器方式だったような気がするんだよね。それに、壁には固定式のシャワーがあったような? はっきりと覚えているのは、浴槽の上には、半透明なシャワーカーテンが付いていたと思う。じいじがお風呂に入っている時にお母さんがトイレに入ってきたことがあって、その時に、「恥ずかしかったらカーテンを閉めてね」って声を掛けられたからだ。

 その時には何も考えなかったのだけれど、なんとなく「カーテンをつけるぐらいなら、トイレとお風呂は別にすればいいのに」って思ったことはよく覚えている。

 最初から外国人向けに造られているのならば、すべての違和感の答えが出ている。すっきり爽やかだね。ただ、どうしてここが借りられたのかの疑問は残るのだけれどね。

 そして今気が付いたのだけれど、大きなベッド、どこから入れたのだろうか。作り付けであれば、これは否応なしだ。使う人の体形的には、日本人には大きすぎるけれども、これが外国人であれば余裕だろうから。

 じいじがそんなことを考えているころには、おばあちゃんはケーキを二つ食べ終えて、お風呂に入ることにしたようだ。

「お母さん、お湯は浴槽の横の蛇口の赤い方から出るから、熱いから、気を付けてね。青い方はお水ね。それに、シャワー使うんなら、お湯とお水を混ぜてちょうどよくなったらシャワーに切り替えること。でないと、熱いお湯か冷たいお水を頭からかぶることになるから気を付けてね。」

「そんなにいっぺんに言われても、分からないわよ。覚えきれないから、使わないから。」

 そりゃそうだってじいじも思う。一度聞いたくらいでは覚えられないかも。


 おや、眠たくなってきたかい、それじゃあ、おやすみ、いい夢を見てね。

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