五十夜、叔母さん家の日々 3 夏休み自由研究
今日は、じいじの番です。
眠れないのかい、それは困ったねえ。じゃあ、少しお話をしてあげようかね。どんなことがいいかな。何がいい?
「・・・・・・」
そうだねえ、じゃあ、じいじが子供の頃のお話をしようかねえ。
まだ、小学校の頃のことだけれど・・・
夏休みになると宿題があるよね。じいじの頃でもやはりたくさん出ていたんだよ。宿題帳と自由研究。それでじいじは貝殻を集めることにしたんだよ。叔母さん家は、じいじの家と比べると海に近いので、ちょくちょく海岸に行って落ちている貝殻を捜していたんだよ。
探しているとなかなか見つからなくて、赤貝の小さいのやらハマグリの割れたもの、アサリのコマゴマとしたものなんかはいくらでもあるんだけど、それ以外はなかなか見つからない。たまに、桜貝のちっちゃなものや欠片になったものなんかが見つかることがあったけど、とても標本になるようなものはなかったよ。
見かねた叔母さんが自分で散歩してるときに見つけた巻き貝などの貝殻を貸してくれることになったんだよ。夏休みの宿題提出が済んだら早急に返すことになって、十個ぐらいだったかな貸してくれたんだよ。
でも、考えてみればこれってズルだよね。おかげで無事に九月には提出出来て何事も起こらなかったのだけどね。
海岸で貝殻を採集するのはコツがあってね、台風などの風と波が強い日のあくる日に行くと海の中に沈んでいた貝殻が強い波に打ち寄せられて海岸まで打ち上げられることがあるんだよね。その時に風が強いと波が届かない深い所にある貝殻が水の流れに巻き上げられて浅い所にあげられてそのまま打ち上げられることがあるんだよね。
じいじの夏休みの内には台風も来なかったし、海が荒れて貝殻を巻き上げて海岸へ打ち上げられることもなかったんだよね。残念っていうのか、何事もなくてよかったっていうのかじいじ的には困ったなってとこだったけどね。
こちらに来てからは、よく散歩がてらに海に来てたよ。前は、冬の間に、ワカメ取りに来たことがあるくらいで、そんなに度々来たことがなかったよ。でもこちらに来たから、ずっと海に来やすくて、ずっと海が好きになったよ。
いろんな友達も増えたしね。今度のお話は船の話にしようかな。
おや、眠たくなってきたかい、それじゃあ、おやすみ、いい夢を見てね。
夏休みの宿題って、いつも悩ませられますよね。私は、いつも半分まではきちんとするけど、残りの半分は休みの最後にまで残っていました。大変でしたよ。




