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四十夜、鼓笛隊と合唱クラブ

今日はじいじの番です。

 眠れないのかい、それは困ったねえ。じゃあ、少しお話をしてあげようかね。どんなことがいいかな。何がいい?

 「・・・・・・」

 そうだねえ、じゃあ、じいじが子供の頃のお話をしようかねえ。


 まだ、小学校の頃のことだけれど・・・

 じいじの小学校では鼓笛隊があって、人数の関係で全員参加だったよ。一、二、三年生は縦笛やカスタネット、四、五、六年生は縦笛とその中から選ばれた人が小太鼓、大太鼓、肩から掛ける鉄琴、それと指揮者をすることになっていたよ。行事がある頃には途端に練習が始まるのだけれど、音楽の時間に縦笛はいつも練習してたから、演奏する曲が主な練習曲になった。

 演奏する曲と言っても、その頃だから、お洒落な曲ではなくて、「錨を上〇て」「双頭の鷲〇旗の下に」「軍艦マ〇チ」の三曲が主だったかな。

 みんなしてぞろぞろ演奏しながら行進するだけだから、そんなに人気のある行事でもなかったよ。ただ、選ばれた人たちはたぶん鼻高々だったかな。小太鼓も、大太鼓も、鉄琴も、それに、先導する指揮者も、なりたくてもなれるものではなかったしね。

 じいじは今でも少し思うんだけど、選ばれる人って、基準はどんなことだったんだろうかね。立候補じゃあなかったし、推薦? でもなさそうだし。小太鼓ってか、ドラムの人たちは背もバラバラ、腕?もバラバラ、肩から掛ける鉄琴の人はさすがに体格も似ていて、腕もまずまずで、かわいいひとがなってたような・・・。女子には人気で、なりたい人がいっぱいいたよ。ちなみに、女子だけしか出来なかったけどね

 たぶん、吹奏楽のクラブもあったかなーって思うけど、印象に残ってないよ。あまりぱっとしなかったか、人数が少なかったんだろうかね。大きな学校じゃなかったから、しょうがないっていえばしょうがないよね。

 じいじは四年生から、合唱クラブに入ったんだよ。なんではいったかは覚えてないから、たぶん、引っ張られて、入れられたんじゃないかと思うよ。

 人事異動でコーラスすきすき先生が来て、急にできたクラブだったのかな。

 じいじの憶えてるのは、練習の時に、じいじだけ三回も同じところを歌わされて音程を確かめられたことかな。何も言われなかったから、たぶんずれてはいなかったと思うんだけど。たぶん、じいじが変に目立っちゃったのかもしれないね。全体のバランスが取れてないと一人だけ悪目立ちするからね。

 エヌ〇チケーの合唱コンクールの地区予選に出たことがあるけどその後、何も言われなかったから、そこそこの成績で収まったのかもね。全く覚えていないからね。

 あと印象に残ってるのは、音楽室からピアノの音が聞こえたから覗いてみたら、いつもピアノを弾いて伴奏を担当している先生がいたんだよ。それで、弾いている曲が知ってる曲だったので、ついその曲を歌ってみたんだよね。しんとした音楽室で、先生と二人きり。気持ちよくて、つい試してみたくなって、頑張って歌ってみたんだよ。先生の伴奏付きの独唱だね。

 秋の傾いた陽が斜めに差して、メトロノームなんかが収めてあるガラス戸の収納タンスに当たって、キラキラ光ってたよ。

 じいじが歌い終わった後、先生は、いい声になったね、って。それから、じいじは歌が好きになったさ。

 おや、眠たくなってきたかい、それじゃあ、おやすみ、いい夢を見てね。

じいじのソロシンガー、鮮烈デビューですか? なんかね、秋の陽のキラキラって、出来すぎっぽいけど、時間が経つとますます美しくなりますよね・・・

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