三十三夜、ばあばの中学生生活 3 バレーボールはどうかな?
今日はばあばの番です。
眠れないのかい、それは困ったねえ。じゃあ、少しお話をしてあげようかね。どんなことがいいかな。何がいい?
「・・・・・・」
そうだねえ、じゃあ、ばあばが子供の頃のお話をしようかねえ。
まだ、中学校の頃のことだけれど・・・
バレーボールクラブに入ったのはいいのだけれど、先輩にとっても怖い人がいて、その年に入った人はみんなが怖がってたよ。
小学校の時にはバレーボールなんてしたこともなかったのに、いきなり金網を背にして一人一人その先輩のアタックしたボールを取る、と言う練習をやらされたんだよ。大体ボールの受け方さえも分かってないのにいきなりアタックされたボールは取れないよー。
先輩にとってみればアタックと言っても左手のボールを右手でアタックするだけなのでたいしたことはないって思ってたんだろうけど、先だってまで小学生だった女子にはきつすぎる練習だったよ。確かに、体の大きな人もいたし、小さな人でもいかにも運動神経の発達したキビキビ動ける人もいたよ。それでも、何もレシーブを教えてもらってないうちにこれはひどかったよね。
何か行き違いか、勘違いがあったのか、それとも昼間授業中に嫌なことがあったのか、大多数の新入部員が確かに怖い思いをしたと思うよ。
その日は順番に金網前に立たされた人を見ながら、どんな風に打ち出されるボールを取るのか、みんな真剣に見つめてたよ。
片手で受ける人、げんこつで受ける人、体で受ける人、顔で受ける人、ただただ逃げ回る人。それぞれがそれぞれの方法で一応はボールに立ち向かったのだけれど、なにせいきなりのことなので、どうしようもなかった。
ばあばはげんこつを握って片手で受けようとしたけど、すぐ目の前から打たれるボールはどこに飛んでくるのかわからなかったよ。
新入部員は結構いたのだけど、中にはしくしく泣いてた人もいて、本当なら、楽しくスポーツができればいいのにって思っている人が多かったように思うよ。
今になって思うんだけど、あの人は何がしたかったんだろうね。中学校は小学校とは違うんだぞ! ニコニコ、仲良しクラブではないんだぞ! やるんなら本気出せ! 地区大会で優勝したいから、頑張れる子が欲しいぞ! なー―ーんてね。
何だったんだろうね、あれ。
ばあばは根性なしだったから、次の日から行かなかったよ。せっかく楽しくできるかなって思ってたけど、そんな心構えではいけなかったんだろうね。
おや、眠たくなってきたかい、それじゃあ、おやすみ、いい夢を見てね。
私も似たような想いをしたことがありました。同じバレーボールではなかったんですが、私の場合は、バスケットボールでした。いきなり強いパスを顔面で受けました。
バスケットボールって、結構重いんですよね。吹き飛びましたけど。体、小さかったんですよ。




