表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2491/2521

二千四百九十一夜、ばあばの社会人生活 105 ばあば就職する 105 印刷会社 78

今日は、ばあばの番です。

 眠れないのかい、それは困ったねえ。じゃあ、少しお話をしてあげようかね。どんなことがいいかな。何がいい?

「…………。」

 そうだねえ、じゃあ、ばあばがまだ若かった頃のお話をしようかねえ。


 ばあばが就職をした頃のことだけれど……。

 ──そうしている間には、お昼休ひるやすみの時間じかんがやってきた……。

 ばあばは、この町の商店街しょうてんがい場所ばしょも、おみせ情報じょうほうにもうとかったので、いえからお弁当べんとうってきていた。

 事務所じむしょ二階にかい、デザインや版下部門はんしたぶもんがあった部屋へやとなり部屋へやにはわりひろいスペースの休憩室きゅうけいしつ女子じょし従業員じゅうぎょういんのための更衣室こういしつつくられてあった。

 わか男性だんせい従業員じゅうぎょういん比較的ひかくてきにおとししたオジサマ従業員じゅうぎょういん一部いちぶは、そとのおみせなどで食事しょくじをしている様子ようすだった。

 ばあばは、お弁当べんとういえから持参じさんしていた。

 だからその延長えんちょうで、その休憩室きゅうけいしつのなかでIさんやほか女性じょせい従業員じゅうぎょういんみなさんなどと一緒いっしょに、おひるはんをたべることになった……。

「……今日きょうから、この会社かいしゃはたらくことになった、あーです……。

 わからないことばかりなので、いろいろとおしえていただけるとうれしいです……。」

 あさ朝礼ちょうれいの時にF社長しゃちょうさんから紹介しょうかいがあったので、ここでは必要ひつようがないかなあっておもったのだけれど、一応いちおうは、みなさんとの距離きょりちかいことからあらためて、簡単かんたん自己紹介じこしょうかいをしておいた……。

 そうすると、今までだまっていた皆さんも緊張きんちょうゆるんだのか、あれこれと話が始まった。

 今、全盛期ぜんせいきむかえているような、グループサウンズの各グループの話やら、女性歌手じょせいかしゅ男性歌手だんせいかしゅ、アイドル歌手から演歌歌手えんかかしゅまでの動静どうせいなどがげられていた……。

 ばあばにとっても、そのひろ範囲はんい様々(さまざま)話題わだいが出てきていたのが面白おもしろかった……。

 なかには、遠慮えんりょもなにもなく、ばあばの個人情報的こじんじょうほうてきなことをきたがっている人も、いたのだけれどね……。

 その中でもばあばがびっくりしたのは、この会社関係者かいしゃかんけいしゃなのかをさかんに聞き出そうとする人がいたことだった……。

 田舎いなかともいえるような地方ちほうでは比較的ひかくてき中堅ちゅうけんどころだとはいえ、ちいさな会社かいしゃぎないこの会社なのだし……。身内みうちびいきなところ多少たしょうはあるのかもしれないなあ……とは思ったけれど……。

 しかし、ばあばにはまった関係かんけいがない……。

 ……どこからそんな話が出てきたのか……。

 ばあばには、すこ面白おもしろいなあ……というがした……。

「……先月せんげつ中旬ちゅうじゅんだったかしら……私のいえがあるまちはいってきた新聞折込しんぶんおりこみ募集ぼしゅうチラシを応募おうぼしたんですよ……。

 これまで私は、このまちたことが一度いちどもなかったので、みぎひだりんにもわからなくて……。

 いまでも、商店街しょうてんがい食事しょくじができるところがどこにあるのかも、まったくわからないんですよ……。

 これからさきもしばらくは、いえ会社かいしゃ往復おうふくするだけで、このまちのことをなにらないままになってしまいそうですよねえ……。

 この町には、お友達ともだちが一人もいないんですから、仕方しかたがないかもしれないのですけれど……。」


 おや、眠たくなってきたかい、それじゃあ、おやすみ、いい夢を見てね。

良い夢に恵まれますように、おやすみなさい。また次の夜に……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ