表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2490/2520

二千四百九十夜、じいじの高校生生活 1174 三年生 129 二学期から 111

今日は、じいじの番です。

 眠れないのかい、それは困ったねえ。じゃあ、少しお話をしてあげようかね。どんなことがいいかな。何がいい?

「…………。」

 そうだねえ、じゃあ、じいじが子供の頃のお話をしようかねえ。


 まだ、高校生の頃のことだけれど……。

「──……千客万来せんきゃくばんらいとはいかなくても、多少たしょうてくれるひとたちがいたのかなあ……。」

 なんだか……ガランとしているような雰囲気ふんいきただよっている展示教室てんじきょうしつでは、H君たちが手持無沙汰てもちぶさたなのか、ダランとびていた……。

「……ああ、それなりにはなあ……。

 だいたい、宣伝せんでん勧誘かんゆうもしていないのに、たくさんのひとめかけてくる……っていうのもおかしなことだろうと思うしなあ……。

 でも、たまには……どこかできつけてきたのか、年下女子とししたじょしたちがかたまってたりしたこともあったぞ……。

 そんなときには、説明せつめいなんかでいそがしかったけれどな……。

 ……まあいまは、一区切ひとくぎりついたかなあ……ってところだな……。」

 H君は、どことなくつかれているような表情ひょうじょうかべているように見えた。

「……ああ……それからなあ……まだはやいのだろうけれど……。

 この文化祭ぶんかさいわったあと、ここに展示てんじがしてあるおまえいた論文ろんぶんだけれど、おれにくれないか……。

 用事ようじんだからといっても、このまま処分しょぶんしてしまうのにはしいとおもうからなあ……。

 またなにかのとき展示てんじができるかもしれないし……。使つかうかどうかはべつにして、おれ保管ほかんをしておきたいからな……。」

 じいじは、そんなH君の話におどろいた……。

 もちろん、じいじがいたこの壁新聞的かべしんぶんてき主張書しゅちょうがきが、じいじは、しくてっておきたい……などとは、おもってもいなかった。

 いえってかえっても、せま部屋へやの中では、場所ばしょなどなかったからだ……。

 それでなくても、じいじたちの部屋は、これ以上余計いじょうよけい荷物にもつなど置く場所がない……というような状態じょうたいだった。

「……ああ……いいよ……。

 僕は、この紙書がみしょについてとくおもれがあるわけではないので、H君が何かに使いたいのならきに使っていいから……。

 それに……わったら、その時点じてんてても、やしてしまっても、なん問題もんだいもないからね……。

 僕が家へと持って帰ったとしても、どうせお風呂ふろき付けにしてしまうことぐらいにしか、使いみちがないんだからね……。

 H君がしたいことにこれらがやくつのならば、それにしたことはないとおもうからさ……。」

 じいじは、なん底意そこいもなく返事へんじをしたつもりだった……。

 けれど、H君にとってはなにになるようなことがあったみたいで、ちょっとだけいやそうな表情ひょうじょうあらわれたようながした……。

 じいじは、これ以上いじょう用事ようじがなかったので、H君たちのまえからはさっさとすることにした……。

「……僕は、美術科びじゅつか展示てんじすこになるので、それをあとで、ほか展示てんじ様子ようすてくるかもしれないから……。

 そのあと、終了時間しゅうりょうじかんくらいにはもう一度いちどここへて、後片付あとかたづけくらいなら手伝てつだえるとおもうよ……。

 それじゃあ、そのときにまたね……。」


 おや、眠たくなってきたかい、それじゃあ、おやすみ、いい夢を見てね。

良い夢に恵まれますように、おやすみなさい。また次の夜に……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ