二千四百八十九夜、ばあばの社会人生活 104 ばあば就職する 104 印刷会社 77
今日は、ばあばの番です。
眠れないのかい、それは困ったねえ。じゃあ、少しお話をしてあげようかね。どんなことがいいかな。何がいい?
「…………。」
そうだねえ、じゃあ、ばあばがまだ若かった頃のお話をしようかねえ。
ばあばが就職をした頃のことだけれど……。
──帰ってきたKさんから渡されたのは、B5版の大きさの、薄い上質紙に緑色のインクで印刷がされている、囲み付きの罫紙だった。
それは長辺が糊付けがされていて、一枚一枚はがして使うこともできるように作られてあった。そして、バインダーなどに閉じられるように、糊付けがされてある長辺側に、二つの穴が、開けられてあったのはもちろんだった。
──ああ……これって結構使いやすそうだなあ~~~。紙が薄いので手紙用の便せんにはちょっと物足りないだろうけれど、日常のメモや覚書に使うのには十分だろうなあ……。それに、印刷のインクの色が緑色で、目に優しいような気がするのが、何気に点数が高いよね……。
ただ、六ミリメートル間隔の罫線なので、手紙などを手書きするのには、ちょっとだけ間隔が狭いような気がするのだけれどなあ……。
……もちろん、メモ書きなどに使うのであれば、これでまったく問題がないと思われた……。
……それからは、写植の部屋にある机……原稿の整理やら、写植の割り付け計算、写植での打ち間違いをした部分を修正するために使うという机を挟んで、ばあばたちは、印刷の基礎の基礎……印刷とは何なのかについてのお勉強が始まった……。
ばあばは、F社長さんや、Iさんにざっとしたところはお話で聞いていた……。なので……本当は、耳新しいことについては、あまりないのかなと思っていた……。
ところが、どこがどうなったのかはわからないのだけれど……Kさんの話は、活版印刷の発明者のグーテンベルグのお話のあたりから始まったのだった……。
ばあばは、詳しいお話については知らないのだ……。けれど、一応は、中学校の時に……歴史の時間だったかなあ……学校の授業で活版印刷の話については学習していた……。
なので、Kさんが一所懸命に話してくれていることくらいについては、覚えていることが多かったように思う……。
それに、Kさんは、直接印刷の現場では働いてはいなかったようなので、細かな部分に就いては勘違いをしているところもあるようだった……。
でもまあ……Kさんの一所懸命な様子は、ばあばにも理解ができるので、ばあばは黙ってKさんの話を聞き続けることにしていた……。
そうしている間には、お昼休みの時間がやってきた……。
ばあばは、この町の商店街の場所も、お店の情報にも疎かったので、家からお弁当を持ってきていた。
事務所の二階、デザインや版下部門があった部屋の隣の部屋には割と広いスペースの休憩室と女子従業員のための更衣室が造られてあった。
若い男性従業員や比較的にお年を召したオジサマ従業員の一部は、外のお店などで食事をしている様子だった。
ばあばは、お弁当を家から持参していた。
だからその延長で、その休憩室のなかでIさんや他の女性従業員の皆さんなどと一緒に、お昼ご飯をたべることになった……。
おや、眠たくなってきたかい、それじゃあ、おやすみ、いい夢を見てね。
良い夢に恵まれますように、おやすみなさい。また次の夜に……。




