二千四百八十八夜、じいじの高校生生活 1173 三年生 128 二学期から 110
今日は、じいじの番です。
眠れないのかい、それは困ったねえ。じゃあ、少しお話をしてあげようかね。どんなことがいいかな。何がいい?
「…………。」
そうだねえ、じゃあ、じいじが子供の頃のお話をしようかねえ。
まだ、高校生の頃のことだけれど……。
「──……じゃあ、この下描きで作業を進めていくからね……。
……これ以外の下描きがいまいちかなあって思っていたので、僕もこれで決まって、ほっとしたよ……。
それに……自分の感覚が、女性の好みとも大きくズレてはいなかったかな……ということに、正直、僕は二重にほっとしたんだけれど……。
……まずは無事に決まって良かったよ……。
彫りの方も、そんなには時間がかからないで仕上げられると思うから……。
……出来上がり次第に、持ってくるよ……じゃあね~~~。」
じいじは、そのまま自分たちの教室へと帰ろうとして、思い出した……。
「……あ、そうそう……。
これ……うちのクラスの女子たちがやっている模擬店のお茶券なのだけれど……。
なんだかたくさん買い過ぎちゃってね……。
僕は、今日中に使う当てもないので、暇があったら誰かと行って使ってもらえないかなあ……。
数はたくさんないだろうけれど、何人か分はあると思うので……。
気が向いたらでいいので、使っちゃってくれない……。
このまま無駄になるのもどうかと思うので、休み時間にでも賑やかしに行ってもらえると嬉しいかな……。
……それじゃあ……今度こそは、かなあ……これが仕上がったら、また渡しに来るからね……。」
じいじは、スケッチブックをひらひらとさせながら、その場を離れていった……。
──ああ~~~そうかあ……まだ、あと半日は文化祭が続くのか……。……行くところがなくなっちゃったよなあ……。でも……この辺をうろうろしているのも、おかしいよなあ……。
じいじは、H君たちの展示がどうなっているのかでも見に行くことにした。
それに、ついでと言っては何なんだけれど、美術室の展示にも多少は興味があった。
じいじが、美術科の授業中に作りかけで放り出した、鷲のようなもの……なんかよりも、きっと立派な作品が展示されているはずだから、それらを見ておきたいという気持ちもあった。
「……千客万来とはいかなくても、多少は来てくれる人たちがいたのかなあ……。」
なんだか……ガランとしているような雰囲気が漂っている展示教室では、H君たちが手持無沙汰なのか、ダランと伸びていた……。
「……ああ、それなりにはなあ……。
だいたい、宣伝も勧誘もしていないのに、たくさんの人が詰めかけてくる……っていうのもおかしなことだろうと思うしなあ……。
でも、たまには……どこかで聞きつけてきたのか、年下女子たちが固まって来たこともあったぞ……。
そんな時には、説明なんかで忙しかったけれどな……。
……まあ今は、一区切りついたかなあ……てところだな……。」
おや、眠たくなってきたかい、それじゃあ、おやすみ、いい夢を見てね。
良い夢に恵まれますように、おやすみなさい。また次の夜に……。




