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二千三百九夜、ばあばの社会人生活 14 ばあば就職する 14 駅前のミニ百貨店 14

今日は、ばあばの番です。

 眠れないのかい、それは困ったねえ。じゃあ、少しお話をしてあげようかね。どんなことがいいかな。何がいい?

「…………。」

 そうだねえ、じゃあ、ばあばがまだ若かった頃のお話をしようかねえ。


 ばあばが初めて就職をした頃のことだけれど……。

「──それを誰にでも分かるように表現しなさいって言うのだったら……そうねえ……狭く浅くお付き合いができればいいのかな……っていうことなのかな……。

 ……う~~~ん……これも……なんか変かなあ……。……まあ、いいかな……。

 ……でもね、その結果をよくよく考えてみると、親友とも呼べるようなお付き合いをしている人も、実際にはちゃんといるのだから、それでいいのだけれどね。

 ……それは……もちろん、そんな人たちは、そんなに多くはいないのだけれど……。

 ははは……でもね、私はそれでもいいと思っているのよ。

 大切なお友達がたくさんいたら、日頃のお付き合いが大変なことになっちゃうような気がするからね。

 大切なお友達とは、ながいお付き合いをしていきたいかなあ……とは思っているから……。だから、日頃のお付き合いには気を付けておかなくてはいけないかな~~~なんて思っているんだよ。

 でもね、私のお友達とのお付き合いといっても……

 いつもべったりとくっついているような……。

 お互いに依存しあっていて、二人だけの世界に閉じこもってしまうような……。

 片方や双方の、負担ばかりが大きくて、お互いのためになりそうもないような……。

 ……私は、そんなお付き合いのしかたなんかは願い下げだよね。

 私も以前までは、お友達とのお付き合いというものが、ある程度、お互いに負担があるのが当然なのかなって思ってたところがあったよ。

 でもね、最近ではそれじゃあいけないのかなって思うようになってきたんだ。

 だからね、こんな私でも、少しだけ大人おとなに近づいてきたってことなのかなあ……って、最近では思ってるけれどね。」

 ばあばは、不用意にいろいろと話し過ぎてしまったのかもしれないなあと、少しだけ不安になってしまっていた。

 Bさんの方は、ばあばのそんな気持ちなんかには少しも気が付かないような顔付をして、何かを考えているようだった。

 そうこうしているうちには、職場ごとに交代で取っているお昼休みが終わる時刻になった。

 ばあばとBさんは、お互いが担当している部署へと向かうべく、喫茶店からは連れ立って職場へと向かって歩き始めた。

「……また、たまには話ができたら嬉しいよ……。なかなか同じタイミングで休憩が取れないので、難しいかもしれないのだけれどねえ……。」

「……そうだねえ……。

 でも、同じお店で働いているのだし、顔を合わせることくらいはいつでもできるんじゃないの……。

 その時に打ち合わせをしておいたら、お互いの予定が分かるので、それほど難しいことでもないかもしれないよ……。」


 おや、眠たくなってきたかい、それじゃあ、おやすみ、いい夢を見てね。

良い夢に恵まれますように、おやすみなさい。また次の夜に……。

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