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二千百八十四夜、じいじの高校生生活 1021 二年生 102 二学期以降 2 生徒会 79

今日は、じいじの番です。

 眠れないのかい、それは困ったねえ。じゃあ、少しお話をしてあげようかね。どんなことがいいかな。何がいい?

「…………。」

 そうだねえ、じゃあ、じいじが子供の頃のお話をしようかねえ。


 まだ、高校生の頃のことだけれど……。

「──……では……次の職員会議は……毎週月曜日の朝に開催がされると思っていていいのでしょうか……。

 ……でしたら、月曜日の授業終了後にはこの続きの会議を開催する……というわけにもいかないのでしょうから……。

 ……すこしだけ余裕を入れて、その二日後にこの続きの会議を開催する……ということでよろしいのでしょうか……。」

「……はい、そうしていただけると大変助かります……。」

「……では、この続きの会議を開催する日程は、来週の水曜日の授業終了後に開催するということを決定します。

 本日は、お忙しいところありがとうございました。

 これで、後期生徒会役員及び各種委員会委員による第一回会議を終了させていただきます。

 次の会議は、来週の水曜日の授業終了後ということになります。

 場所は本日と同じこの大会議室ですので、皆さん忘れることなくご出席をお願いいたします。

 ではみなさん、お疲れさまでした。今後の六か月間、よろしくお願いいたします。」

 生徒会担当の教諭たちが真っ先に会議室を出ていく。もちろん、出入り口の側に陣取っていた強面こわもて教諭は後ろを振り返ることもなくサッサと去っていってしまった。

 一応会議は終わったものの、一般参加の生徒たちも、各種委員たちも、そして、じいじも含めて新旧の生徒会役員も、各自が座っているその席からは立ちあがろうとはしなかった。

「……おいおい……。担当の教諭たちのあの態度と身勝手な言い分は何なんだよ……。

 いくらなんでも、我慢の限界というものがあると思うんだが……どう思うよ……。」

 暫く静寂が訪れていたけれど、それを破るように一般生徒の中でも強硬な意見を持っているのだろう三年生の男子生徒が、ため息交じりの声を上げた。

「……確かに……。彼らは、出張販売についての話し合いなんかはすこしもしていなかった様子だったな……。

 今日は、生徒会後期の始まりの第一回目の会議だということもあってなのか、一応、自分達の顔を見せに来ただけだという感じだったしな……。

 最後に発言していた教諭にしても、自分たちの沈黙に耐えられなくなって、なんとか事態の収拾を図ろうとして、返答の先延ばしをしたというだけなのだろう……。

 明らかに、生徒会担当の教諭間での了解がされているような雰囲気じゃなかったからな……。」

 会議室にいるほぼ全員が、お互いに顔を見合わせながら、呆れたように黙り込んでいた。

 そして、いよいよ周囲の沈黙が深まっていくようだった。


 おや、眠たくなってきたかい、それじゃあ、おやすみ、いい夢を見てね。

良い夢に恵まれますように、おやすみなさい。また次の夜に……。

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