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二十一夜、ドジ猫と掘り炬燵

今日はばあばの番です。

 眠れないのかい、それは困ったねえ。じゃあ、少しお話をしてあげようかね。どんなことがいいかな。何がいい?

 「・・・・・・」

 そうだねえ、じゃあ、ばあばが子供の頃のお話をしようかねえ。


 まだ、小学校に入ったばかりの頃のことだけれど・・・

 学校で友達になった人のところに、みんなで遊びに行こうってことになったのよ。一度家に帰って、待ち合わせてからみんなでぞろぞろ歩いて行ったわけ。あーでもない、こーでもないってお話しながら、ちょっと離れていたけれどお友達のうちに着いたの。

 四月だったけどまだ寒くて、大きなお家だったけど農家だったから、大きな炬燵が部屋の真ん中に置いてあった。みんな歩いてきたから体は温かかったのだけれど、手足が冷えて、冷たくなっていた。なのでみんなしてわあわあ言いながらこたつに入ったわけさ。

 ばあばのお家のこたつは、今とあんまり変わらなくて、家族もそんなに多くなかったので、普通のまっ四角のものが置いてあった。だから大きな炬燵は珍しかったし、友達と一緒に入るのは初めてだったし、大喜びだったよ。

 じゃあせっかくだから、みんなしてトランプでもして遊ぼうってことになって、友達が自分の部屋に取りに行ったんだよ。残った私たちは、隣の子の足をつついたり、前や斜め前の子の足をつついたりしてたよ。炬燵は床の上に置くものじゃなくて、足が下におろせる、掘り炬燵だったので足をぶらぶらできるわけさ。

 そしたら、ちょっと離れた子がにやにやしながら、足で足をつついてきたので、ばあばもお返しにつつき返そうとしたら、ちょっと届かなくて、空振りだった。それで、炬燵にちょっとだけ潜って、つつき返そうとして、首まで潜ってその子に足を届かせようとしたわけさ。

 結果は届いたんだけど、もう片方の足が、掘りごたつの床について、ジュって靴下が燃えた。ちょっとだけだったけど、慌てたよ。

 友達の家の掘りごたつは昔からの炭を入れてあっためるものだったので、炬燵の床の真ん中辺に、小さな囲炉裏があって、そこの灰の中に炭がいけてあったってわけ。大人の人が足を下ろしてもいいように、周りにはちゃんと囲炉裏ヘリがあったので、何も問題はないのだけど、さすがに子供が潜って、いたずらしてもいいようにはなってなかったってわけ。

 あとで聞いたことだけど、他の形のこたつもあって、真ん中の囲炉裏に格子になった蓋をかぶせるものもあるみたいだったよ。これだったら、危うくやけどしなくて済みそうだけどね。

 笑い話があってね、まだ炬燵に炭を埋けたばかりで、あんまり温かくなってないときに、猫が寒くて中に潜ったんだって。そうしてしばらくしたら、ふらふらしながら猫が出てきて、たぶん一酸化炭素中毒になったんじゃないかって、みんなして笑ったんだって、猫でもそんなドジなことになるんだねってさ。

 おや、眠たくなってきたかい、それじゃあ、おやすみ、いい夢を見てね。

ドジ猫とはいえ、変な匂いでもすれば気が付いただろうに、おかしな臭いはしないから、無理もないけど。まっ大変なことにならなかったみたいで、良かったよかった。

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