百夜、叔母さん家の日々 28 新しい世界 14
今日は、じいじの番です。
眠れないのかい、それは困ったねえ。じゃあ、少しお話をしてあげようかね。どんなことがいいかな。何がいい?
「・・・・・・」
そうだねえ、じゃあ、じいじが子供の頃のお話をしようかねえ。
まだ、小学校の頃のことだけれど・・・
キャンプ二日目の朝は寒かったよ。外は霜が降りて真っ白になってた。夕べあれだけお天気が良かったから放射冷却?が進んでとびっきり寒くなったんだね。
テント設営の時にたっぷり枯れ草を下に敷き込んで、ふかふかにして、テントの外側も二重にしてたんだけどあまり効果はなかったみたいだったよ。テントの内側にもみんなの息の中の水蒸気が凍りついて霜が出来ていたよ。触ると指の跡がついて霜がパラパラ落ちたよ。そこだけ温度が上がったのか霜が指の暖かさで指の跡だけ溶けててらてら光ってた。
先輩から、冬のキャンプでは寒さが特にひどくなることがあること、とても眠れないこと、などを聞いていた。だから、焚きつけの新聞紙を取っておいて上着の下に巻き付けておいたんだよ。その効果があったのか、朝方特に冷えてくるまでは眠れたのか、寒さを全然覚えていなかったよ。
ほかのテントのひとたちも少しづつ起きてきたので、挨拶をしてから、火をおこす準備を始めたよ。外に置いていた焚きつけようの新聞紙や使用済みの割りばしなんかは濡れたり、湿気てしまっていた。だから、昨夜体に巻いて寝たけど、ガサガサして動きにくいので外して置いた新聞紙を取ってきてそれで火を起こしてみたよ。思いのほかよく燃えて、表面だけ濡れた薪も乾いたのか火が大きくなったよ。とりあえずお湯を沸かして置いた。その頃になると睡眠不足なのか目がしょぼしょぼしたみんなが起きてきてそれぞれ火に当たりに来ていたよ。
夏のキャンプもいいけれど、秋から冬にかけてゆっくり焚火の火を見てたり、手をこすりながら当たってるのも本当に気持ちいい。
じいじはその頃何とも思っていなかったけれど、今思うと幸せな時間だったのかもって思うよ。
冬のキャンプでは雪が降ることがある。それが解っている時には外で今までのように火を起こすのは難しくなる。なので、金属の灯油缶を縦に斜めの半分に切ったもの(ちょうどプリズムみたい)の中で火を起こすとうまくいく。使わないときには伏せておけばいい。
じいじたちがキャンプしたときには雨も雪も降りそうになかったからそのまま竈を作ったけど、ふつうは缶を半分に切ったものをつかって濡れてしまわないようにしておくらしかったよ。使った後には冷えてから薪にかぶせておけば雨や雪を防げそうだしね。もちろん、土のかまどは作らないといけないよ。現在ではもっと使いやすいものがいっぱい出てるけどね。
おや、眠たくなってきたかい、それじゃあ、おやすみ、いい夢を見てね。
長いお付き合い、有難うございます。まだ続きますので、ごゆっくりお楽しみくださいませ。




