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エピローグ

手を上げれば届きそうな空。青空が一面に広がっている


周りには草原やダンジョンなどが見渡せる。


俺は最弱落ちこぼれの冒険家。顔立ちはそこそこいい方身長も高い方年齢は18歳。


そんな俺は周りの冒険家から蔑まれた目で見られダンジョンに入っても1層どまりでそれ以上の層には行ったことがない。


「くっっ...」


ダンジョンからの帰りからか落ち込んでいた。


「もう嫌だこんな自分がいやだ嫌いだ」


そうぼそぼそとつぶやいて顔を伏せうずくまらせて下をむいたまま、


「もう消えたい...自分なんていなくなったって...」


もういなくなりたいそんなことを思っていた。


「タクトそんなこと言うものではないですよ」


そう俺に向かって後ろから歩いてきたのはティナ・オルタナその姿美貌は誰もが見惚れてしまうほど美少女だった。年齢は俺と同い年昔からの付き合いでこいつとは仲がいい。


「いきなり消えるんですから探しましたよ」


俺はこいつとのダンジョンの帰りに自分に嫌気がさして逃げてしまった。橋の下の見つからない場所に隠れたつもりだったんだが。


「よくこの場所がわかったな、こんな情けない俺のために探さなくてよかったのに」


皮肉交じりにぼそりとつぶやく。


「タクトが消えると探すのは当たり前なんです~って探さないわけがないです。自分をそんな風に言わないでくださいよ」


「消えるとかこえーな、せめていなくなったとかにしろ、そうだなでもごめん」


「素直になったですね、前まではお前なんか消えて当然なくせに俺に何言ってるんだよとか言ってたくせに」


笑いながら言ってくるティナを見て少し元気が出た。それとも俺が考えていたことを見破られてあえて言ってくれたのだろうか。


「そんなひでーこと言ってねぇーよ、でもありがとな少し元気が出た」


「いいこと言ってないけどタクトが元気になったらよかったです」


こんなに嬉しいのかという満面の笑みを浮かべてた。


「突然なんだけどさティナはさ何で俺にこんなについてきてくれたり優しくしてくれるんだ?」


疑問を浮かべ真面目に聞いてくる。こんなにも思っているのに気づかないタクトが憎たらしい。


「突然ですねそれを今言うんですか?バカなんですか?言いません」


「タクトが大好きだから」


頬を赤めながらタクトに聞こえない小さな声でつぶやく


「え?なんか言ったか?」


「いいえ何にも」


鼻をこすりてれたようすで、


「まぁいいや改めていうけどいつもいつもありがとな」


「私はタクトのそばにいるだけで嬉しいからこちらこそありがとうです」


「あ、そうそう大事なこと忘れてた。明日の昼、街で冒険者だけのイベントをやるらしいですよ」


「あぁあれか俺も聞いた勝者には最上級品の武器が手に入るってやつね。」


俺には関係ないと思い見向きもしていなかった。


「そうですもちろんタクトも参加するよね」


片目をつぶり俺が参加するかを確かめてきた。


「しないよ」


その返答は即答だった。


「何でです⁈街の冒険者の大半は参加するっていうのに」


驚きが地面まで響き渡る。


「どうせ俺が出たって負けて終わるだけだし出たって意味がないよ」


「タクト下向かないの、下向いたらその人自身の価値までさげるからです。何でそんな落ち込んでるの?何で悲しい顔してるの?何でいつまでも自分に自身がないの?一回出てみなよ、私も出るし、出ないで決めるよりは出て後悔したほうがいいです。確かにタクトは最弱の冒険者ですよ、でも最弱でなくなる選択肢が1%でもあるならその選択肢を捨てるのはもったいない。なら最弱の冒険者と二度と言われないために自分が強くなるために出てみなよですよ。」


「でも俺は...」


それ以上のセリフが出ない出そうと思っても思いつかない。


「出るもう強制わかったです?」


「わからねーよ」


「小さい頃違う出会った頃ゴブリンに私が追いかけられている時にタクトは助けてくれたですよその時私は」


「覚えてますか?」


「曖昧にな」


「私はその時の一瞬一秒を鮮明に覚えてますです。あの時のタクトはかっこよかったな~強くて勇気があったでも今のタクトはどうです最弱で臆病でそれでもいいのですか?」


「良くない...」


「だったら」


「目が覚めた何こんなに俺くよくよしてんだ。出てみる、それで後悔したらしたでいい、また機会があれば何度だって出てやるぜ、よし決まった。」


ティナの言葉に俺の気持ちは揺らいで俺の意思を大きく変えた。


「よかった気持ちが変わったみたいで、でもこれからはライバルです。明日のイベント楽しみにしてるですよ」


「おう俺もだ。絶対勝つ勝つ買ってみせる最弱を最強にするための一歩に」


タクトは顔を上げ目には一心に輝きと闘志を燃やしていた。



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