第十八話:魔法を広めましょう
ティオ達から話を聞いたあとにすぐ寝た俺はいつも通りに学校に行っていた。が、園となりにはティオとアスルドがいた。
「お前たち学校に来て大丈夫なのか?」
「大丈夫じゃ。今は契約者以外には見えないようになってるのじゃ」
そんな便利な機能があるなんて知らなかった。別に知らなくても損はないが。
「でもなんで付いて来るんだ?来る必要ないだろ」
「それはなんとなくです。暇だったからです」
「逆に暇になると思うが」
そういえば今気づいたが他の人に見えないのなら俺は独り言を言ってるように見えるな。完全におかしな人だ。しかし幸いな事に今まで人には会ってない。良かったー。
そして俺はいたって普通を装いながら学校に到着した。
教室には都合よくみんながいた。
「みんなに聞いてほしいことがある」
その一言で一斉にこちらを向いた。
「この世界でも魔法は使えるみたいなんだ。この世界で魔法が使えないのは魔法を見てないからだそうだ。魔力の影響を受けたらただの人にも魔法が使えるようになるそうだ。ここでみんなに質問がある。この世界に魔法を広めるべきだと思うか?」
みんなは魔法が使えるという言葉に驚き、その後の質問の答えに迷っていた。
すると委員長が
「その前に一つ聞く。魔法が使えるというのはホントなんだな。その根拠はどこから?」
「ああ、魔法が使えるのはホントだ。根拠は向こうの世界と同じように魔法を使ってみたらいい」
魔法を使える人が攻撃性のない魔法を使った。驚いてる人もいればガッツポーズして喜んでいる人もいる。
「それでさっきの質問の答えだが・・・」
「ああ、それは俺としては広めるべきだと思う。だってどこからか俺達が魔法を使えるということが漏れて実験動物にされるかもしれない。それならば先に魔法を広めておけばいいはずだ。それに水とかも作れたりするから飢餓に苦しむ人が少なくなるかもしれないし」
その後みんなで話し合ったこの話し合いは結構早く終わった。結論は魔法を広めるべきであるということ。まずはじめにこの学校に魔法を広めてその家族からどんどん広めていくことになった。
先生が来て先生にこの話をしたら全く信じてくれなかったので、魔法を見せて強制的に納得させ、全学級一時限目の授業をなくして体育館に集まってもらった。
壇上で説明するのはなぜか俺になった。ちょー緊張するんですけど。
「えー集まってもらって有難うございます。2-Cの日出宮龍真といいます。これからすることを簡単に言うと魔法を見せます。そして皆さんには魔法を使えるようになってもらいます」
周りからは笑い声と『そんなことのために呼び出したのかよ』『頭大丈夫かな』『厨二病?ねぇ厨二病なの?』といった声が聞こえてくる。俺はその言葉を無視して絶対なる管理を使った。
「いま魔法を使いました。みなさんは今動くことが出来ません。動けるものなら動いてみてください。・・・・・・・・・・どうです?動けないでしょ?あ、それと声を出すことも出来ません。しばらくその状態で聞いてください。俺達は昨日異世界に飛ばされました。その呼ばれた目的を達成・・・達成したのかな。まぁいいや。達成して帰ってきました。その世界には魔法がありました。その魔法はこの世界でも使えます。そしてこの世界から出たことがない人も魔法は使えるはずなんです。魔力の影響さえ受ければ。なのでみなさんはもう魔法が使えます。ステータスも魔法の一部で見ることが出来ます。それを見て例えスキルに魔法がなくとも生活魔法程度なら誰でも魔法を使うが出来ます。今日の一時限目は魔法の特訓をしてください。終わります」
話が終わると同時に絶対なる管理を解除し、それからクラスのみんながグループを分けて魔法を教える準備を始め、それ以外の人達は呆然としていた。
一時限目どころではなく今日はずっと魔法の特訓になった。自由だな!この学校は!