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漆黒の龍使い《ドラグナー》  作者: 御神真火留
第一章:異世界行って魔神倒します
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第九話:龍使い

『主様や、起きるのじゃ。はよ、起きるのじゃ』


 何か近くで声が聞こえる。


「はよッ起きろッ!」


 誰かに腹を殴られた。


「イッテーよ!殴るなよ!殺す気かッ!」


 目を覚ますとそこは視界全体が白い場所だった。そして、目の前には金色の虹彩を除いていその世界とは正反対の黒い服に黒い髪、白目のところが黒い女が立っていた。


「仕方ないであろう。妾が起こしてるのに主様が起きんからじゃ」

「殴る必要はないだろ!つーかその主様って何?」

「主様は主様じゃ。それ以外の何者でもないぞ?」

「だーかーらーなんで主様なの?」

「じゃから、主様は妾の主様、妾は主様の中で眠っていた主様が使役する龍じゃ」

「りゅ、龍!?」

「そう、龍じゃ。今は人化の術によって人のなりはしているがの」

「それでお前は誰だ?」

「うーんまだ思い出さんか?前あったことがあるのじゃがのぉ。よーく思い出してみぃ。転移する前じゃ」


 そう言われ、俺は転移の前の日からの記憶を思い出していた。


「夜・・・夢・・の中。そうだ。俺は夢の中でお前とあっていたんだ。ティオ・ドランク」

「ようやく思い出したようじゃな。そうじゃ、妾はティオ・ドランクじゃ。主様の龍じゃ」

「なぁその主様ってやめないか?」

「じゃあご主人様がいいのか?」

「いやそうじゃなくて普通に名前でいいんだよ!」

「そうか?じゃあリョーマ」

「おう、それでいい。それで俺は帝竜のせいで落ちたんだよな?死んだのか?」

「いいや死んどらんよ。階段から落ちたあとその下の十数メートル下に坂があってそれを滑ってきたんじゃ。今この場所は縦に約十キロ、横に三十キロは元の場所から離れておる。ちなみに今階層は200層目じゃ」


 そうか死んでないのか、良かった。結構離れたな。しかし今ティオは変なコト言わなかったか?


「お、おい。い、今は200層目なのか?」

「そうじゃと言ったろうが」

「・・・死んだ、人生終わった」


 生きられるわけがない。絶対200層とかあの龍以上のがいる。


「そう凹むでない。リョーマはずっと反射魔法を発動していたじゃろ?そのお陰でここまで滑る途中襲ってきた魔物を倒してレベルが上っておる。まぁリョーマの中に眠っていた力が覚醒めるからもうリョーマにはレベルも関係ないし、ステータスはスキルと称号以外エラーになっておる」


 そう言われステータスを確認してみる。


名前・・・日出宮龍真

種族・・・人族

LV・・・error

職業・・・error Rank:error


HP・・・error

MP・・・error


攻撃・・・error

防御・・・error

俊敏・・・error

知能・・・error


魔力・・・error


スキル・・・

 古代魔術・近代魔法・現代魔法・独自魔法(オリジナル)・魔力操作・魔法言語理解・超並列処理・高演算能力・完全記憶能力・脳内データベース・多言語理解・龍使い・鑑定・偽装・追跡・隠密


称号・・・

 転移者・龍使い・龍に選ばれし者・勇者・人間やめました・化け物・隻眼・眼帯つけたら厨二病・黒神龍の主


「ほれ言うてみぃ『俺は新世界の神になる』と」

「・・・パクリじゃねーか!完全にデ○ノートだろ」


 ていうかまじで全部errorになっている。ヤバイだろこれ。


「それで称号の”黒神龍の主”ってなんだ?聞いたことないぞ」

「リョーマが知ってる龍は黒竜までだったな。しかし実は白竜っていうのが黒竜の下にいて、黒竜の上に白神龍、黒神龍というのがいるんじゃ。妾は黒神龍じゃからリョーマが”黒神龍の主”というわけじゃ」

「じゃあ隻眼って?俺隻眼じゃないけど」

「それはリョーマの中の妾が覚醒めたから代償にリョーマの片目が妾に、妾の片目がリョーマに移るということじゃ。今はまだじゃがな。この世界では術などを使わない限り元の姿なのじゃ」

「それでいつ戻れるんだ?」

「それには最後の祝詞が必要になるからその時に言ってくれ。他に聞きたいことはないか?」


 そうか好きなときに戻れるんだ。じゃあ前から聞きたかったこと聞くか。


「じゃあ現代魔法ってなんだ?俺以外のやつは使えないみたいなんだ」

「それはの、リョーマたちの世界で今使われてる魔法のことだじゃ。確か大昔の魔術の事象をプログラムとかいうものに置き換えて発現させる魔法というものだったの」


 なるほどそういうことか脳内の情報にアクセスしてナンバーを指定して発現するわけか。ということはソースがわかれば簡単に魔法を作れるな。


「このダンジョンから出る方法は?」

「ダンジョンの主を倒すか、主に認められるかするしかないの。リョーマなら従わせる方法があるがの。主は白竜じゃから」

「りゅ、竜!?」

「大丈夫じゃ。自我を忘れてない限りは、の」

「自我があることを望むだけだな。じゃあそろそろ戻してくれるか?」

「ならば頭のなかに浮かぶ言葉を妾と一緒に唱えるのじゃ」


「我に眠りし龍の力よ今覚醒め」

「我、汝に仕え」

「「我、汝を受け入れ今ここに新たなる契約を結ばん!」」


 すると俺の右手に龍の形をした紋章が刻まれた。


 白の世界が収束し始め、外側から黒くなり全体が黒くなったところで俺は意識を手放した。

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