退院後はじめての診察
翌日の木曜日は、元々午前中のみ仕事の日だった。
違和感はだいたい取れたので、出勤した。
入院中にお腹の中は引っ張って縫ってあるのでその痛みが出るかも、と言われていたし、今ジタバタしても仕方ない。
午後は診察だ。
仕事を終え、昼食を自宅でとり、病院に向かった。
普段なら、貴子の嫌いな内診があるときは、スカートを履いて行くことにしていたが、違和感もあるしスカートの気分ではなかった。
やはり、スカートはお腹が冷える。
スカートの方がもたつかないのだが。
自分の健康の方が大事である。
パンツスタイルで行くことにした。
婦人科に向かうと、すいていた。
2人しか待っている人がいない。
えー。
待ち時間に、今までの経過をノートに書いて提出しようと思っていたので、焦る。
慌ててノートに走り書きして受付に出し、トイレに行った。
内診があるときは、膀胱は殻にしてある方がいいらしい。
トイレから帰ると、貴子の番になっていた。
ひえー。
心の準備が。
内心困惑しつつ、笑顔で愛子先生に挨拶する。
手術してもらった先生なので、今まで以上に信頼感がある。
内診を受けつつ、次の生理がいつ頃きそうか聞いてみた。
「今、生理の準備をしているので、今月末くらいですね。遅くても2月初めにはきますよ」
「そうですか」
貴子としては、一刻も早くピルを飲んで再発予防をしたかった。
身支度を整え、愛子先生の前に座る。
「順調に回復してますよ。傷口も開くことはありません。仕事は少しずつ時間を増やしていって下さい。検査結果も良性でした」
そう言えば、検査結果聞くんだった。
まず良性だろうと思っていたので、ほとんど忘れていた。
「今日は薬は処方しません。ピルが飲めることを確認してから出します。飲めたら、次は3か月分くらい出しますから」
もっともな判断だ。
ピルは副作用で飲めなくなる人がたまにいる。
薬の副作用など、飲んでみないとわからない。
貴子は同意して、次の診察日の相談をして、会計を済ませた。
210円。。。
内診と診察だけだと、再診料のみで、210円になるらしい。
こんな安くていいのかしら。
もっととってくれていいのに。
市立病院は経営がうまくいっておらず赤字と聞いたことがある。
この病院がなくなってしまったら、困るのは貴子達、近隣の住民だ。
制度だろうから、仕方ないが、個人経営のクリニックだともっととられる。
この地域では最先端の医療を施してくれた市立病院と、放っておけと貴子に言った個人病院。
払った額の違いに、納得がいかなかった。




