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デート

今日は、直人に会える日。

数日前から、嬉しくてそわそわしていた。

と言っても、母親には内緒のため、母親には入院のときの仲間と食事に行くということにしていた。

35歳にもなって結婚していないと、何かとうるさいのだ。

面倒臭いので、内緒にしておくに限る。

元々貴子は、あまり個人的なことは話さないタイプだ。


入院が決まるまでは、1泊旅行にするつもりで、ホテルの予約もとってあった。

毎年、お正月休みには泊りがけで会うようにしていた。

今年も、お互いそのつもりでいたのだ。

しかし、貴子の手術が決まり、術後すぐの体で泊りがけはまずいだろうということで、直人が日帰りで来てくれることになったのだ。


11時45分に駅で落ち合う。

駅周辺でお昼ご飯を食べる予定だったが、2人ともあまりお腹がすいていなかったので、手帳を買いに行くことにした。

「休みかもしれないから、電話してから行こうか?」

貴子は地元なので、何となく休みのような気がして直人に話しかけた。

「いいよ。休みだったらそれで。天気いいし、散歩散歩」

何となく歩くのが不安だったが、相手が直人なら遠慮なく歩けないと言えるので、同意した。

いざとなったら、お姫様抱っこでも、してもらおうかしら。


直人と腕を組んで歩き出す。

2人で歩くときは、いまどきカップルらしく手をつなぐことが多かったが、それなりに寒かったので、自然に腕を組んでいた。

歩き出すと、楽だった。

杖の代わりのような感じがした。

途中、何度も「大丈夫?」と聞いてくれたし、寄りかかれるのでとても楽である。

駅から本屋までは4キロほどあったが、普通に歩けた。


本屋が見えてきた。

「やっぱ休みっぽいよ」

照明が全くついていないように見える。

前まで行って、年末年始の貼り紙を見つけた。

年始は、明日からだそうだ。

「まぁいいじゃん。手帳はまたの機会で」

直人はあっけらかんと言う。


休憩がてら、近くのマックでお昼ご飯を食べることにした。

貴子は、昨日の朝昼、今日の朝、と、お雑煮で胃が疲れていたのか、マックのお昼ご飯が胃に軽く感じられた。

マクドナルド、何年ぶりだろう。

元々貴子は外食しないし、ファーストフードも食べないので、数年ぶりだった。

思ったより、おいしかった。


食べ終わって、また散歩することにした。

このまま駅に引き返すのももったいないので、少し遠回りをすることにした。

途中で手帳が売っていそうな所があればよっていこうという話になり、商店街を通るコースを歩くことにした。

住宅街を通り抜け、商店街に出ると、予想以上の人混みである。

あれ?

「人多いなー。何か祭でもあるの?」

土地勘のない直人が、貴子に聞く。

「うーん。まぁ…。あーっ。そうだっ。大社だよ。みんな初詣だー。近くに大社があるの」

「なるほどな」

「一緒に初詣行きたいけど…無理だよねぇ」

「ダメダメ。風も冷たくなってきたし、まだ無理しちゃダメ」

そうだよねぇ。。。

「はぁーい」

残念だが、仕方ない。

退院して、まだ1週間しか経っていないのだ。

直人は正しい。


途中、めぼしいお店もないので、そのまま駅に戻った。

駅近くのファミレスに入り、楽しいひと時を過ごした。


寒くなる前に帰ろうということになり、4時過ぎに店を出た。

直人は、貴子の自宅近くまで徒歩で送ってくれた。

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