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病院でのクリスマスイブ

6時少し前に自然に目覚めた。

今日はクリスマスイブで、振り替え休日である。

ラジオを聴きながら、日記を書いた。

6時半くらいになって、食堂にお湯を汲みに行った。

貴子は毎日起床時に、お湯を飲むようにしている。

起床時にお湯を飲むと、腸が動いて健康に良いとされていて、1年以上継続している。

夏場は、夜汲んでおいた水道水だ。


7時頃に看護師が来て、いつものように体温、血圧、脈拍を測定する。

一応、昨日の夜感じた腹痛を報告してみた。

「お腹の中を引っ張って縫ったりしているので、その痛みが出るかもしれない、と医師が言ってましたよ」

なるほど。

痛みの感じとしては、手術前排卵期以降に感じた痛みに似ていたが、気にしないことにした。

看護師が退室し、母が持ってきてくれた新聞の続きを読んだ。


その日の朝食のときは、お互いの職業についての会話になった。

普段その職業の裏話などは聞けないので、新鮮だった。


昨日の夜は風が強く、眠れなかった人が多かったことに驚いた。

貴子はいつも通りぐっすり眠っていたのだ。

貴子は廊下側だったからかもしれない。

窓側の人は、何かがぶつかってガラスが割れるんじゃないかと怖かったらしい。

確かにビュービュー風の音がすごかった。

7階なので、窓側は怖かったかも。


9時過ぎになって、予約してあったシャワーに入った。

術後の体には、シャワーだけでも相当な疲労が襲うので、昨日はあえて入らなかった。

それなりに急いで入ったつもりだったが、30分くらいかかっていた。

次の予約時間には間に合ったが、入院中ののんびりモードに体が慣れてきてしまっているようだった。

仕事もないし、患者だからとこっちのペースに合わせてもらえ、時間に追われることはない。

なかなか、こういうのんびりした生活もいいものだ。

ほとんど痛みを感じない貴子にとっては、小旅行で温泉宿にでも泊まっている気分に似たものがあった。

体は順調に回復しているようで、立ったまま片足を上げて靴下を履く動作も普通にすることができた。


シャワー後、ベットの上で新聞を読んでいると、あの女の子が寄って来た。

あれ?

わざわざ来たのかな。。。

「どうしたの?」

戸惑いつつ、声をかける。

用事があったから来たんだろう。

「ここがお部屋?何人いるの?」

「4人部屋だけど、今いるのは3人だよ」

たわいもない会話をしていると、その子が持っていた携帯が鳴ったようである。

どうも母親かららしい。

母親が来たけど病室にいないから心配して電話かけてきたのかしら。。。

そうも思ったが、どうも違うらしい。

「それじゃなくて。赤いのがいいの」

買ってきて欲しいお菓子を伝えているようだ。

子供の話は、地味に面白い。

「今は711号室のお友達のところにいるの」

オイオイ、いつのまにお友達になったんかい。

思わず苦笑する。

まぁオバサンといわれないだけマシか。

電話を切っても、話したそうにしている。

仕方がない、相手してやるか。お友達だもんね。

「パズルする?」

「どんなの?」

日曜日の新聞に挟んであるパズルを見せると、興味を持ったようだ。

「ここだと、他の人に悪いから、食堂行こうか」

美子さんは、子供が苦手だろう。

迷惑になったら悪い。

「うん」

素直に応じてくれた。

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