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術後4日目

自然に目が覚めた。

時計を見ると、6時17分。

一度も起きた記憶がないから、0時くらいからずっと眠っていたようだ。


術後4日目。

今日は12月23日、天皇誕生日で祝日だ。

と言っても、日曜日だが。


今日も祝日体制のようで、6時50分に看護師さんが体温測定・血圧・脈拍測定にやってきた。

民間の医療保険の診断書について聞いてみた。

総合受付の書類提出のところに出すように言われた。

平日しかやっていないので、退院時に出すことにした。

傷のところは、昨日の夕方あたりから痒みがある。

怪我が治ってきたときの痒さだ。

我ながら、驚異的回復力だと思った。


7時になり、日曜日いつも観ていた健康番組をベット上で観る。

途中で朝食アナウンスが流れ、キリの良いところまで観届けて、食堂に向かった。

白米、白菜の味噌汁、カリフラワーの和風ドレッシング和え、シーチキンと野菜のコンソメ炒め、沢庵2枚、ヨーグルト。

その日は、それぞれの職業の話になった。

普段話すことのない職業の人だったので、新鮮だった。


食事が終わり、売店に行って2パックのインスタントコーヒーを買った。

110円だった。

良心的である。

食堂でインスタントコーヒーを作って飲んだ。

食堂には、緑茶、お湯、水、が出るサーバーが置いてある。

マンガや本も置いてあったので、コーヒーを飲む間、マンガを読んだ。


コーヒーを飲み終え、病室に戻り、カマ、シナール、ヘム鉄を飲む。

コーヒー効果で朝の便通をもよおした。

歯磨きをしていると、織田さんが通りかかった。

液が漏れてしまうので点滴してないけど、点滴台を杖代わりにしていると言う。

副作用で硬膜外の薬の投与を止めたので、痛いらしい。

全く痛みを感じなかった貴子とは対照的だ。

人によってだいぶ違うんだなぁ。。。

自分だけ楽しているようで、何となく申し訳なく感じた。


ベットに戻って日記を書いていると、美子さんの主治医のラーメン小池の先生が入ってきた。

織田さんの硬膜外の管を抜くようだ。

織田さんは痛がっていて、何の痛みも感じなかった貴子はまた申し訳なく感じた。

そのまま先生は美子さんのところへ。

美子さんは大笑いしてから傷が痛いと言っていて先生に触られるのも怖がっていたが、「触らなきゃわからないです」とあしらわれていた。

「容赦ないですね」と美子さんが言うと、「容赦ないって…」とつぶやきながら退室した。


その10分後くらいに織田さんのところに看護師が来て、点滴の針を刺そうと悪戦苦闘していた。

一度成功したかに思えたが失敗したようで、結局看護師2人がかりで20分ほどかかってようやく成功したようだった。

点滴の針は太いので、難しいようだ。

もっとも、貴子の場合は簡単に入れていたが。


暇なので食堂でマンガを読むことにし、1時間半ほど食堂にいた。

明後日退院なので、シリーズ物は手を出さないようにし、短編集の女の復讐スペシャルを読んだ。


昼食は、白米、豚のくわ焼き、かぶと昆布の酢の物、オレンジ。

食後にカマを飲んだ。

織田さんはシャワーに行き、貴子は日記を書いていたが、書き終えるとまた食堂にマンガを読みに行った。

途中、トイレに行くと、小学生くらいの女の子の患者さんが物言いたげに貴子を見つめているのに気づいた。

「どうしたの?」

「赤ちゃん、知らない?」

貴子は2人兄弟の妹で、親戚付き合いもほとんどなかったので、子供とまともに話したことがなく子供と話すのは苦手意識があった。

いきなり赤ちゃんと言われて、サッパリ意味がわからない。

「知らない。赤ちゃんと知り合いなの?」

貴子なりに一生懸命会話を合わせる。

「うん」

うん、と言われても、サッパリ事態が把握できない。

「看護師さんに聞いてみる?」

「えー。聞くの恥ずかしい」

「聞いてあげようか?」

「いい」

しばらく沈黙が流れた。どうしよう。。。

「聞いてくる」

オイオイ。気が変わったんかい。。。

「一人で行ける?一緒に行く?」

「一人で行ける」

物言いたげだったが、とりあえずその場を去ることにした。

子供の相手は苦手である。

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