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せかぼくラジオ 第一回

ダンタリオン(以下ダ)「せかぼくラジオ第一回、メインパーソナリティは滞在神魔の代表、魔界の公爵ダンタリオンと……」


秋葉「無理やり付き合わされてる外交官の近江秋葉が担当……したくねーよ!なんだよ、このわざとらしい始まり方!」


忍「こういうことはお調子者の方が向いてるよね」


司「基本的に秋葉も忍も俺もお調子者のメインキャラじゃないからな」


ダ「お、ツカサ。久しぶりだな。面子が揃ったところで第一回ゲストをさっそく紹介するぞ。ソロモン七十二柱にして、その位は王、ベレト閣下だ!!」


一同「!!!!」


ベレト「うむ、我が一番手とは、なかなかわかっているな」


ダ「ベレト閣下は初の単独ギャグパート連載【魔界の王がやってきた】のレギュラーメンバーだ。召喚されるのはお嫌いで、いつ召喚士を焼き殺してやろうかと隙あらば攻撃してくる強者。召喚の際は銀の指輪を忘れるな!」


秋葉「(こそこそ)何?このノリ。ラジオってこんな感じ?」


忍「(ひそひそ)違う気がする。DJっぽい雰囲気はないことはないけど、付け焼刃な感じしか伝わってこない」


司「ベレト閣下は今日はそんなに怒り狂っている感じはないな」


秋葉「冷静に観察してるところなんですけどやっぱり一番手っていうのが効いたんでしょうか」


忍「そういう意味では一木くんを後回しにしてよかった」


秋葉「地獄の業火に焼き尽くされるところだった」


ダ「ベレト閣下はとても細かいところにお気づきになる。召喚陣がミリ単位で歪んでいるだけでも気づかれるから気をつけろ」


ベレト「ダンタリオンよ……今の気づかれるというのは敬いの言葉ではなく、聴者に向けた警告。つまり『聴者にとってデメリットである』という意味か……(ゴゴゴゴゴゴ)」


ダンタリオン「!!(しまったぁ!)」


忍「違います、って言えばいいのに」


秋葉「あいつもわかりやすいよな」


忍「私は軌道修正担当らしいから、司くん、この隙に普通に説明してくれる?まともな感じで」


司「まともも何も……設定原稿が落ちてるぞ」


秋葉「何でこれ見て発言しないんだあいつ。アドリブで命の危機に晒されてるぞ」


司「……ベレト閣下は『魔界の王がやってきたパートにて初登場。人間の魔術書による記述上でも常に怒り狂っていることは明記されている。従わせるのは困難であり、本作では登場時から迎えの官僚を恐怖のどん底に突き落としていた』……これ本人の前で読んだら、命が危なくないか」


忍「事実だから曲げようがないね」


秋葉「で、そもそも観光目的で来たからオレたちが案内することになったんだよな」


ベレト「うむ。それをきっかけに人間界に対する価値観が、少し変わったことは確かであろう」


秋葉「(びくぅっ)」


ダ「……(←矛先が変わったのでとりあえず黙っている)」


忍「閣下は日本で外国人並みに渋谷、アメ横、通勤ラッシュを体験したのち帰られました」


ベレト「ときにシノブよ。他に勧めの場所はあるか?」


秋葉「……!(忍!何も言うな! ←心の声)」


司「……(今度は三人まとめて指名されかねないぞ ←目で訴える)」


忍「最近、また天使がよく来たりしてるので、今はやめといた方がいいと思います」


ベレト「そうか……なんと無粋なものどもか(ゴゴゴゴゴゴ)」


秋葉「閣下! 平和になったらまた来てください!」


ダ「天使が来ても在日組と特殊部隊が対応しますから問題ないです!な!ツカサ!!」


司「そうですね。今は避けた方がいいというだけなのでその時は歓迎します」


ベレト「うむ。その時は労いの品でも持ってくることとしよう」


一同「……(ほっ)」


ベレト「時に我が出番は、これからあるのか」


秋葉「えっ」


忍「どうしたいですか?」


ダ「お前、それここで聞くの?」


忍「好き勝手雑談できるのがせかぼくラジオでしょう。あくまで希望の話」


べレト「なるほど? 希望ということであるならば次は、TOKYO以外の場所も訪れてみたいものだ。ダンタリオンがスピンオフというものがどうとか以前言っていたが、身分を隠した諸国漫遊記なども良いのではないか?」


一同「!!!(まさかのスピンオフネタ引っ張り出してキターーーー!!!)」


忍「偉い人の諸国漫遊とか言われると水戸〇門しか思い浮かばない」


秋葉「そういうことじゃないから! ていうか、ベレト様いつからオレたちのネタ話聞いてんの? スピンオフとかふざけたところでしか話してないんだけど!」


司「主に公爵がな」


ダ「……」


忍「ベレト様、取材交渉に関しては情報発信源であるそこで顔色悪くしそうな公爵がしますので」


ダ「シノブぅーー!! なんてことを!!」


ベレト「うむ。では早速、企画を何か持て」


ダ「……?(うぉぉ…! ←魂の叫び) 」


司「さすがの公爵も、魔王には逆らえないんだな」


秋葉「いや、魔王って言うかベレト様特別逆らったらまずい感ありますよね?パイモンさんはそうでもない」


忍「別の窓口相談ができてしまった……」



ベレト様はなかなか帰ってくれそうもない。

帰れと誰も言えるわけもなく……


せかぼくラジオは第一回から収録を難航した。

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