第7.5話「灼熱砂漠を横断せよ!砂漠の国の女王の伝説!」その3
伝説の武具とアイテムを探すため、砂漠の国シャムランを目指し旅をしていた勇者ユウキたち一行は、広大な砂漠を冒険する途中でオアシスの水が一瞬にして全て干からびてしまうという謎の現象に遭遇する。オアシスの商人たちの噂によると、死んだシャムランの初代王女パトラクレオの呪いなのではないか?という噂を聞きつけたユウキ達は、王都で現女王ミクリスから情報を得るため、大商人フレンディの力を借りながら砂漠を渡り切った勇者ユウキ達一行は、ようやく砂漠の国シャムランの王都にたどり着くことができたのであった。
「ここが、シャムランの王都……」
砂漠の国シャムランの王都にたどり着いたユウキ達は、王都の街並みを見渡す。
街全体は白いレンガで舗装され、歩道の植え込みには青々とした草や花が生えており、背の高いヤシの木の影が日差しを遮ってくれたり、町中を流れる水道のおかげもあってか、とても砂漠の真ん中とは思えないほど涼しく過ごしやすい気温の街だった。
「ここも、大きなオアシスを中心にして栄えた街なのよ。 今のところは、城下町や王城の水道に変わった様子はないみたいね」
「観光してる場合じゃないぞ、キミたち~! いざ王城のミクリス女王の元へ! いざゆかん!」
ミクルは、大股で王城に向かってまっすぐ歩いて行った。
「まったく、張り切っちゃって……待ちなさい! 金ピカ!」
ユウキ達4人も、慌ててミクルの後を追うのであった。
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「ようこそ、勇者たちよ。 私たち、シャムランの民は貴方たちを歓迎いたします」
王城に入ると、兵士たちは自分たちが勇者であることをすぐに認めてくれ、女王への謁見はあっさり許可された。紅い玉座に座る女王『ミクリス』は、サラサラの綺麗な黒髪と、きめ細かな褐色の肌が美しい16歳の女王であった。
「この国では、王女は14歳になったら女王に即位するしきたりがあるとは聞いていたけれど……あんなに若いのに、きちんと貫禄もあってこんなにもしっかりした女王様だなんて、思っても見なかったわ……本当に、本日はお会いできて光栄でございます。女王陛下」
アイルが挨拶すると、ユウキ達5人は膝をついて頭を下げる敬礼を取った。
「女王陛下! ……その、僕たちは」
と、ユウキが自己紹介しようとすると、女王が手をあげて制止した。
「聞き及んでいます。 貴方たちのことは、商人連合とアイドラウムの親書からの報告にて存じ上げていますので。 私に協力できることがあれば、なんなりと言ってよいですよ」
女王ミクリスは、柔らかい笑顔で微笑んで言った。
「おおっ! 話が早くて助かるぅ!」
「ではその……まず」
アイルが、代表して前に出た。
「私たち勇者は、この国のピラミッドに伝わる、魔王を倒すために必要な伝説の武具、そして魔王城への道を作るという伝説のアイテムを探しに、この国にはせ参じました。 おそらく、恐れ多くもこの国の国宝に指定されているものだとは思いますが……その伝説の武具やアイテムがあるのなら、我々にお譲り願いたいのです」
「……ふむ。なるほど。ではその前に、その伝説の武具が本来どこに保管されているものであったかを、ご存じですか?」
「え?」
アイルは、なんのことかわからず目を丸くした。
「なるほど……いえ、至極当然のことです。 この伝承は我々シャムラン王家の人間にしか伝わっていない話。少し長くなりますが、お話いたしましょう……」
女王ミクリスはゆっくり玉座から立ち上がり、黄金の錫杖でカツン、と大理石の床を叩くと息を吸って話し始めた。
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時は遡ること、五千年前。
このメイデン・ワンダーランドの世界にようやく人類にとって最初の文明が生まれ、都市や魔法が発展し始めてきたのと同時期に、あの孤島に魔王城が出現した。
まだ人間同士の争いも絶えなかった時代、その戦争に横やりを入れる形で乱入しては両軍の人間を皆殺しにして漁夫の利益を得る魔族たちの出現と、その魔族たちを率いる大王である魔王チーマの驚異的な力の前に、人々はおびえ戸惑い恐怖した。
人々は魔族の侵略から生き残るため、シャムランの大地に神殿を作り、神々に祈りをささげた。
そして、ついにその祈りは神々に届き、神の意志を身にまとう神々の武具と、聖なる扉を開く神具と女神の加護を人々に授け、そして異世界より来る勇者を人々の元に遣わした。
そして、神々の武具を身に着けた勇者は、女神の加護と神具をもって魔王城への扉を開き、魔王チーマと戦った――――。
残念ながら、はじまりの勇者は魔王に敗北し、その命を落とした。しかし、己の命と引き換えに魔王に重傷を負わせ、傷ついた魔王は眠りに落ち、人々は平穏を取り戻した。
そして、魔王に敗れた勇者が身に着けていた神々の武具と神具は、勇者が死んだあと自らの意思でシャムランの神殿へと還っていった。
そして、シャムランの聖なる神殿に安置された神々の武具と神具を守護する役目を神々から与えられたのが、初代シャムラン王朝の女王、パトラクレオであった。
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「つまり……神々のアイテムは」
「本来ならば……世界中に散らばっているようなものではなく、ここシャムランに全て厳重に保管されているはずのものだったのです」
「はず……だった?」
ユウキが訊くと、女王は目を閉じて当時の状況に想いを馳せ、口を開く―――。
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人々は、やがて魔王の脅威を忘れ、平和な日常を享受していました。
国はようやく大きな戦争が終わり、国家もますます発展が進み、経済が安定して人口は大きく増えました。
そして、我が祖先である初代女王パトラクレオは、愛する王の子供を出産し、家族に囲まれた幸せな日々を過ごしていました。
しかし、ついにその平穏は突然終わりを告げました。前触れもなく魔王チーマが復活し、復活した次の一手に、従えた魔族の大軍勢と共に聖なる神殿をいきなり襲撃したのです!
神殿は見る影もなく粉々に破壊され、聖なる武具と神具たちは、魔王の手に落ちることを恐れ自らの意思で世界中に散り散りに飛び去りました。そしてその戦闘のさなか、唯一その場にとどまった最後の武具である聖なる鎧を護るため、聖なる鎧を厳重な地下牢に隠し、その唯一の出入り口の扉の前でに立ちふさがると、自ら攻めてきた魔王に果敢にも立ち向かいました。
そして――――
その決死の覚悟を以てしても、魔王に刃を立てることすら敵わず、無念の死を遂げました。
しかし、魔王チーマは女王パトラクレオの死に様を見て、こう言い残しました。
『その勇気ある死に様、じつに気に入った。 その鎧もらい受けるのは最後にしてやろう。 全ての武具と神具を集め終えたとき、そのときこそこのシャムランを跡形もなく滅ぼしてくれる。 楽しみに震えて待つがよい』
そして、魔王は散り散りになった他の武具と神具を捜索するため、シャムランの地から退いて行きました。
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「つまり……この国に残っているのは、『聖なる鎧』のみ、ということなのね?」
アイルが言った。
「その通りです。現在、勇者様がお持ちなのは『聖なる盾』『太陽の鏡』『雨のハープ』の3つだと聞き及んでおりますが、そこに初代女王パトラクレオが命を懸けて守った聖なる鎧……『自由の鎧』をお渡しすることに関しては……我らシャムラン王家の人間として、異存はありません」
「じゃあ、その『自由の鎧』……くれるの!?」
アマネが、目を輝かせて言った。しかし、
「はい……そうしたい、そうしたいのですが……」
女王ミクリスは、悲しそうに目を伏せた。
「ですが?」
「女王様。今、その鎧はどこに……?」
アイルが訊いた。
「……ピラミッドです」
女王ミクリスは答えた。
「ピラミッド? 王家の墓だっていう……」
「でも、王家の墓っていうと、話の流れから察するにさっきの初代女王パトラクレオ様のお墓、ってことだよね……?」
ユウキがあごに手を当てて考えた。
「はい。その通りです。……皆様は、先ほどの伝承の続きになりますが、その後パトラクレオの死後作られたピラミッドの起源についてはご存じでしょうか?」
女王ミクリスが問いかけに、ユウキたちは首を振った。
「では、もう少しお話ししますと……」
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それ以降、魔王はきまぐれに現れては、世界中の国々に戦争を仕掛けたり、国を謀略で滅ぼしたり、とにかくあらゆる手段でこの世界に脅威をばらまき続けました。シャムランはその間、直接的な滅亡の危機には襲われなかったものの、いつ襲われるかもわからない恐怖におびえ続けました。
しかし、問題はそれだけではなかったのです。魔王は、死霊使いの呪術を用いると、死んだ初代女王パトラクレオの御霊を悪霊へと変貌させ、この国に災厄をもたらす怨霊として生まれ変わらせたのです。
成仏することもできず、国や神殿をめちゃくちゃにされた恨みからパトラクレオの霊は、この国に大干ばつや大竜巻に雷雨、テイル川の氾濫や疫病などを何度も引き起こしました。
パトラクレオの災害によって国家滅亡の危機に瀕したシャムランの民たちは、なんとかパトラクレオの霊を閉じ込め、怨念を鎮められるようにと祈りを込めて数百年の時間をかけて王家の墓、ピラミッドを建設しました。
ピラミッドの完成と共に、ついにパトラクレオの災害はぴたりと収まり、シャムランはようやく現在のような平穏を取り戻したのです――――。
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「そして、初代女王パトラクレオが命を懸けて守った自由の鎧は、魔王の目から隠すためピラミッドの地下深くに埋葬されました」
「ピラミッドに……神殿を建て直すことは、できなかったんですか?」
ユウキが言った。
「もちろん、ピラミッドも大事なのはわかります……でも、神殿を直せば、散り散りになったアイテムたちもまた戻ってくるかもしれないって思ったんだけど」
「あ、なるほど! たしかにそうかも!」
「あーちゃん……確かに一理はあるわ。一理はね。でも……そんなの当時の人たちが考え付かなかったわけがないでしょ」
ヒメコが言った。
「その通りです。 再び神殿を再建しようとする動きをみせれば、再び魔王の目がシャムランに向けられ、今度こそ鎧が奪われてしまうかもしれない。 再び現れるであろう勇者に鎧を渡すことができなくなることを、我々の先祖は危惧したのです」
「な、なるほど……」
「ほんと、ユウキは後先考えてないからおこちゃまね~」
「だ、誰がおこちゃまだ! アマネちゃんもちょっと褒めてたじゃん!」
ユウキの脇腹をつついて揶揄うアマネに、ユウキは少し怒って言った。
「……こほん。 つまり、ピラミッドまで赴けば、その伝説の鎧があるんですね?」
アイルが言った。
「まさしくその通りです。なのですが……」
すると、そう答えた女王の顔が曇った。
「……初代女王の呪い、ってヤツ? あれ、ここ最近も起こってるんだよネ?」
ミクルが言った。
「……ええ。 そうなのです。 ……そうなんですよ」
女王ミクリスは、何故かその話題を出した途端、眉間にしわを寄せて苦虫を噛み潰したような表情になった。
「あれ……? 女王様……?」
「皆さんもご存じの通り……近年、この砂漠のあちこちで、一夜にしてオアシスの水が無くなり枯れてしまうという事件が起こっています。 当然、学者や魔術師を派遣し地質や魔法の影響など様々な可能性を調べ調査してきましたが……このような現象は学者たちの間でも前代未聞で、原因も全くわからず。私も国民たちへの説明の義務に追われながら寝る時間も削って原因を考えましたが……やはり、脳裏をよぎるのは『初代女王の呪い』のことばかりで……」
女王ミクリスは、へなへなとその場に座り込んで大きなため息をついてしまった。
「でも、無関係と思わないのでしたら……ピラミッドへは、行ってみたんですか?」
アイルが言った。
「そ、それが……これまでピラミッドへは勇者様を導くとき以外、ピラミッド内部への出入りは王族も含めて一切合切すべて禁止であるという厳しい掟がありまして……いや、でも調査には行ったんです。調査には」
ピラミッドのことを口にした途端、女王ミクリスは年相応の少女のような泣き顔をみせた。
「で? 成果は?」
ジロリとヒメコが女王ミクリスを睨みつける。
「わ、わた私、お供の兵士を連れて中に入ったんです……そしたら、先頭を歩いていた兵士さんが、上から落ちてきた石に頭をつぶされてぶしゃーって……慌てて助けようとしたら今度は後ろにいた兵士さんも床の落とし穴に吸い込まれて見えないくらい深くまで……」
と、女王ミクリスの顔色が段々蒼白になっていく―――――。
「わーっ! もういいよ! 大丈夫ですか女王様!?」
気を遣ってユウキが話させるのを止めた。
「ら、らいじょうぶれす……(瀕死) それより、ピラミッドには、もし万が一魔王の手先が侵入した時のために、墓泥棒を撃退するためのトラップがあちこちに仕掛けられ、地下には巨大ダンジョンも広がっているんだそうです……あの後は命がけでなんとか帰れたんですが、入る前は知らなかったので、帰還後に慌てて国庫の古書を調べなおしたらそういう情報が出てきて……はぁぁ~」
ふらふらと女王ミクリスは玉座まで這って移動すると、ぼふっと柔らかい赤のクッションに顔を埋めた。
「そんなわけで……ピラミッドに調査に出たくても、そんな曰くつきの死のダンジョンになんて兵士の誰も行きたがらず……有志を募っても誰も手を上げず……悪霊の正体を調査するどころか、鎧を持ち帰ることすらままならない状態でして……誰も行かないのなら意を決して女王としての責任がある自分が行くしかないと腹をくくろうと考えてました……」
「にゃー」
女王ミクリスは、涙目で玉座の横で寝ていた黒猫を抱き上げて抱きしめた。
「……まあ、その歳で王家の一族と国両方からの重圧を受けていたらそうなるのはわかるわ。背負い込みすぎちゃったのね」
アイルはうんうんと頷いた。
「そういうことだったら、僕たちに任せてよ! 遺跡の調査も鎧探しも、どっちもパパっとやってきますよ!」
「そうそう! どんなにあぶない場所でも、変身すればへっちゃらなんだから!」
ユウキとアマネが言った。
「本当ですか……?」
「……ふんっ。 私たちを誰だと思ってるのかしら。 こう見えていくつも修羅場を潜り抜けて、魔王軍の四天王を3体も倒してきた、いわゆる『プロ』ってやつよ」
「そーそー。 心配しないで、お城で待ってれば大丈夫だよ! 女王様!」
ヒメコとミクルも行った。
「皆さん……! 不甲斐ない我々をお許しください。 どうか、ピラミッドを調査し、不可解な干ばつ事件の原因と、伝説の鎧のこと……どうぞよろしくお願いします!」
女王ミクリスは、頭を下げた。
「……あっ、それと引き換えってワケではないケド~……ちょっと女王様にお願いがあって~」
ミクルが手をあげた。
「あっ、いいですよ! 私にできることがあれば、なんでも!」
と女王ミクリスが答えると、ミクルは耳打ちでコンサートライブでピラミッドを使わせて欲しいという件を、女王に伝えた。
「ふ、ふええええええええ!? 不謹慎ですよ!? 呪いもある王家の墓なのに!」
「そこをなんとか!」
ミクルは、両手を合わせて懇願する。
「う~ん……あ、ですがシャムランの民の間には、愛しい人が亡くなったとき、葬儀の場で楽しい楽器の曲を演奏して笑顔で送り出すという風習が、数十年前からではありますがあるんですよね……それの巨大版として考えればアリなのでしょうか……?」
女王ミクリスは、う~んと頭をひねりながら長考している。
「アリだと思う!!!」
(この人、ごり押しで行く気だ!?)
力押しで説得するために叫ぶミクルを、思わず二度見するユウキ。
「う~ん……でも」
「だったら、自分だったら死んだとき、どんな感じで送り出してほしい!?」
迷う女王ミクリスに、ミクルはまくし立てる。
(女王にそれを聞く!?)
「まあ、言われてみれば……た、確かに悲しそうに見送られるよりは……可愛い歌とダンスで楽しく見送って欲しいかも……?」
「にゃー」
「女王様!? お気を確かに!?」
思わず全力でツッコんでしまったユウキであった。
「いいの! これで! ゼッタイ可愛いボクの最高のコンサートライブでド派手に見送った方が、多くの国民だって参加できるし絶対ゼッタイそれがいいよ!!!」
「わかりました!!!! 許可します!!!」
女王ミクリスは言った。
「いいの!?!?!? それでいいの女王様!?!?!?」
全力でツッコむユウキ。
「本来は不謹慎かもしれませんが……最近国民の皆さんだって暗いニュースがたくさんあってしんどいですし、ましてや呪いで苦しんでいるご先祖様も、歌と踊りの力があれば、成仏させてあげられるかもしれません! 曰くつきのピラミッドの印象も、少し良くなるかもしれないですし……」
(あ、この人ピラミッドの記憶を早く上書きしようとしてるな……)
とユウキは思ったが、これ以上女王様にその件を追及するとまた顔色が悪くなるかもしれないと思ってユウキは黙っておくことにした。
「とにかく、皆さん。 改めて、ピラミッドの調査と、自由の鎧を持ち帰ることを命じます。 この任務を無事に完遂して、私の城に帰還してください! 良い報告を、お待ちしています」
「はい、任せてください! 女王様!」
ユウキ達は女王に敬礼をした。
その言葉を受け取ると、女王は最後にこう言った。
「ピラミッドは……城を出て北の門をまっすぐ半日かけて歩いたところにあります。どうか、罠や魔物に気を付けて、無事に帰ってきてください!」
「りょ~かい! じゃあ、気持ちよくスッキリコンサートライブが開けるように、隅々まで調べてくるからね~!」
ミクルは、女王にウインクをして手を振った。
「はいはい、敬語崩れてるわよ。アホ金ピカ」
「誰がアホ金ピカじゃ~! この特級呪物オンナ!」
「あ"あ"ん??? 呪い殺されたいのかしらァン、あ"あ"ん???」
「あいかわらずあーちゃんとみーくんは仲いいわね~」
二人の喧嘩のようすを後ろから見ながら、アマネが微笑んで言った。
「「よくない!!!!」」
「はいはい、皆、気を引き締めていくわよ」
アイルが手を叩いて二人を鎮めた。
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女王と別れ、謁見の間から降りたユウキ達は、城から出るのであった。
「!」
ユウキは、まぶしいギラギラの日差しを見上げた。
「まずは、食料と水、それから変身前の装備も用意しなくちゃネ!」
「ええ。買い物が終わり次第、すぐに出発するわよ。皆装備はしっかり整えておいてね」
ミクルとアイルが言った。
( 待ってろよ……! 目指すは、ピラミッド!)
ユウキ達一行は決意を新たに、シャムラン城下町の北の門から出発し、ピラミッドを目指すのであった―――。
《 次章へ続く!》
追記(2022:6月29日)
第八話「灼熱!砂漠の呪いの謎を解け!ピラミッド大冒険!」として本話は収録さえれてしまいましたが、パートが長くなりそうだったので砂漠を横断する場面を第7.5章として再編集しました!
今後も展開的に定期的な修正と、読みやすくするための改変作業は行っていく予定なので、よろしくお願いします!
誤字、脱字、シナリオ上の矛盾などありましたらご報告お願いします! 早めに修正します!




