表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
不死姫  作者: 秋水 終那
第二章 不死の姫と勇敢な騎士

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

27/99

27 避難


 城内は慌ただしく従者が走りまわっている。その中、私はリーザに連れられ自室に戻った。


「リーザ……お父様とお母様は無事なの? 急用とは言っていたけど」

「国王様とお妃様はベルクへの支援を賜るため、北の国々へ向かって出立した後ですのでご無事です」

「そう……よかった」


 それならばお父様とお母様に差し迫った危険はないと言える。私は心に渦巻く不安を少しだけ息と共に吐き出した。


 すでに国民の避難も開始されていると言う。しかし帝国の侵攻が予期していたよりも早いこともあり、受け入れの許可が下りた国はないと言う。だがベルクが落ちれば、ここを拠点にして北の小国たちが容赦なく帝国の魔の手に落ちるだろう。それをただ指を咥えて待つ愚か者はいないはずだ。必ずやベルク王国の手助けをしてくれるはずだ。


「姫様、準備が出来ましたら避難を指示している騎士と共に北門へ」 

「リーザ……貴方は残るつもりなの?」

「はい。騎士団と共に戦う所存でございます。心配なさらずとも、私は姫様の従者。我が国のベルク騎士団にも劣らぬと自負しております。ましてや私や姫様が愛した祖国へ、不躾に踏み入ろうとする賊共に遅れを取ろうはずもありません」


 普段通り抑揚のない声だが、私を見つめる瞳は自信に満ち溢れていた。


「わかったわ……そんな目をされたら、付いて来て欲しいなんて我儘言えないじゃない」

「ご安心くださいませ。いずれ姫様が治められるこの国は私共がお守りします」

「ダメよ。私が目指すベルクの幸せにはリーザも必要不可欠なんだから……絶対に無事――」


 唐突に轟くような音と城全体を揺るがす振動が襲い掛かる。直後続きのように轟音が鳴り響き、小さく人々の声が聞こえる。男女入り交じる叫び声、悲鳴だ。音と叫び声からして城内で何か起きたわけではない。外……外で何かあったのだ。


 私とリーザは慌てて部屋の窓へと駆け寄る。南の方角を向いた窓からの覗くのは静寂。遠くに揺れる帝国軍の灯りを除けばいつも通りと言ってもいい。ならば騒動の原因は北側にあると言っていいだろう。


「嫌な予感が致します……」


 しばらくして城に伝令が届く。内容は北門の先で山崩れがあり道が塞がったと言うものと、それに何名かが巻き込まれたと言う最悪の報せであった……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろうSNSシェアツール
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ