世界の違いを感じた
「ライズが儀式を受けるまでどれくらいかかるんだ?」
「生まれてから1年ぐらいです。神獣様はまだ生まれて1ヶ月ですから充分時間はあります。」
まだ1ヶ月・・・・・・。
本当に生まれて間もなかったんだな。
「まぁ、大体わかったよ。ところで気になっていた事があるんだけど。」
「えっ!? 何かおかしいですかっ!? こちらの世界の知識は最低限は教えて頂いたんですが?」
「いや、そういう部分じゃなくて、ライズの事をずっと神獣て呼んでるだろ? 元々の名前とかつけないのかな、て。」
「名前、ですか・・・・・・。」
そう言ってメニアは腕を組んで考えたが・・・・・・。
「無いですね。神獣様に名前をつけるなんて風習はありませんし。」
「でも、他にも同じドラゴンとかいるんだろ? どうやって見分けるんだ?」
「神獣様が生まれた時に『契約』を結ぶんです。なので見分ける事が出来るんです。」
なるほど、そういう事か。
「でも、こちらの世界で名前をつけられたのでしたら、ルールに従います。」
まぁ、ルールて言う物でも無いけどな、ちょっと固く感じただけだ。
「し、じゃなかったライズ様、よろしくお願いします。」
「ケェケェ。」
「へ、返事されてるっ! もう既に認識されてるんですねっ!?」
「いや、名前を呼ばれたら返事、てそっか、名前を呼ぶ習慣が無いのか。」
メニアは凄く驚いた表情を見せたが、なるほど文化じゃないか、世界の違いをちょっとだけ感じた。