prologue ★
Error 900-1313
Error 900-1313
Connection Retry to BP00......Error
Critical Damge to Communication Syatem
Recovery in Progress......Error
Restart According to Emergency Manual620
Save Infromation with Top Priority
Reboot System in Standanone Mode......Success
生きる――とは何か。
真剣に考えたことは少ない。
唯々生きてきた、水源から溢れ出た水が時と共に流れ大海へと下るように、流されるままに、導かれるままに。赤子の時よりも、今の自分は確実に老いている。一秒前の自分よりも、未来の自分は死に近づいている。
なすがままのそれを生と呼ぶのなら、人生は産声を上げた瞬間から死へと向かう時間の暇つぶしに過ぎないのではないのだろうか。
意味を見出すことが出来なければ、時に操られる人形と同じだ。
だが今になって思う。空っぽの自分に思い出を集めることが人生なのではないかと。
だとしたら、幸せだ。
冷たいこの身体にも、自分だけの記憶が詰まっているのだから。
――だから、笑っていられるのだ。




