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戦いの始まり

洋平視点に戻ります。

ルドルフとクリストの顔が固まっていたな。別にコンパスの合図から三時間後だから間違っては居ないだろう。俺はまたリンセと共に空を飛び、闘技場から500メートル程離れた森にリンセと共に姿を隠した。辺りを注意深く観察しているとすぐに、タナス、ロダント、カイネバルとその仲間達が現れた。


「首尾はどうだ?」

「上々。闘技場の人払いに少し時間がかかるからもう少し待ってくれ。」

「闘技場にいるやつらごと殺せばいいんじゃねぇか」

「余り騒ぎを大きくすると国の兵士が来るだろ。」

「逃げるやつは残さず殺せばいい。」

「もし、それで誰か逃したらどうするんだ。そしたら兵士がわんさか来るぞ。」

「だがお前の作戦も密告される可能性があるだろ?」

「その心配には及ばない。」

「なぜだ?」

「信じてるからな」

「誰を?」

「それはじきにわかるさ。よし、そろそろいい頃合いだろう。行くか。」


日が傾き始め、俺を先頭に全員で森を抜け静かに歩く。誰も声を上げる人は居ない。リンセでさえ俺の背中にぶら下がってはいるが、気配を消して、俺でもぶら下がられている事を忘れるくらいだ。そして闘技場の入口に着く。


「本当に誰も居ないな。」

「だから言っただろ。こっちの方が安全なんだ。」


そして全員で闘技場の中へ入る。闘技場の中は中央にリングがある。それを囲んで六芒星の結界が貼られている設定だ。


「待て!誰か居るぞ!」


リングに向かって歩き出そうとすると、カイネバルが声を上げた。


「よく来たな悪党共!ここがお前達の墓場になると思え!!」

「貴様達がここに来る事は筒抜けだ!大人しく捕まるなら多少の便宜も図ってやろう!」


リングの中央にはクリストとルドルフが立って居た。

「あいつらは古代魔術師のクリストとミカトレア第5王子のルドルフじゃないか!?あいつらが・・・まさか・・・これは大人しく捕まった方がいいのか・・・」


俺は迫真の演技をする。だが


「笑わせるぜ。たった二人で何が出来る。いくらクリストが古代兵器を沢山持ち込んだとしてもこっちにもそれなりの数があるんだぜ。それにルドルフは魔術が使えないだろう。足手まといもいいとこだ。」

「黙れカイネバル!もうこの闘技場は既に包囲されている!大人しく捕まれ!」

「そんな嘘はいらねぇよ。気配が感じられない。お前ら二人は多少は気配が消せると思っていたが、この周りにお前ら程の使い手はいねぇよっ!」


カイネバルが話終えた直後背後で魔力の流れを感じ、俺は咄嗟に横に飛びのく。すると地面から剣が伸びて俺を串刺しにしようとしてきた。


「くっ!ばれてたか!」

「いや、気づいたのは少し前からだ。タナスの首飾りが魔力を発したからな。あれは近くに居る者が嘘をつくと反応するんだ。」

「なるほど。それは誤算だった。」

「目的は旅の風の団か。」

「そうだ。」

「背中のやつはどうする。」


言われて背中にリンセをぶらせげていたのに気付く。上手い事リンセを使い。二人を倒せれば楽なんだろうが・・・


「リンセ。」

「にゃ?」

「洞窟に帰って居ろ。必ず迎えに行く。」

「・・・にゃ・・・」


リンセは人の心や感情を読み取る能力が高い。俺の真剣な言葉を感じ取って飛び去った。リンセはまだ子供だ。善悪の判断がつかない。ここにいる誰よりも強いだろうが、逆に誰よりも扱いに困る。ここでリンセに嘘をつくことは出来ない。リンセにはお見通しだからな。真実を言ってもロダントとカイネバルは仮にも仲間、もしくは友達にような感じに思っていたのかもしれない。この現場を見せない事がベストだと判断した。


「いいのか?リンセが相手なら俺達は負けるぜ」

「クリスト!!」

「もう解除済みだ!」

「タナス!走れ!!アイスランス!フルバースト!!」


俺の手からおよそ30本もの氷の槍が四方八方に飛んでいく。10発はロダントとカイネバルに向かって行く。残りは闘技場の入口を壊す。俺の合図でタナスが走り出し、闘技場を出たのを見計らい入口を壊した。


「バーニングフレア!」


ロダントの魔術が俺のアイスランスを消し去り、さらに俺に魔術の余波が襲って来る。俺はすかさず後ろに飛ぶ。


「それはお見通しだ!」


カイネバルが短剣を地面に突き刺し、俺の着地点から剣先が伸びて来る。


「全く世話が焼けるな。」


ルドルフが飛び上がり俺の腕を掴みさらに後方に放り投げる。ルドルフは剣先を自らの剣で逸らし攻撃を回避する。


「あいつは俺に任せろ。行くぞ!」


ルドルフがカイネバルに向かって走って行く。


「お前らやっちまえ!」


カイネバルの叫びと共にロダントとカイネバルの手下達が走り出し、ルドルフへと向かって行く。


「雑魚はすっこんでろ。ガイアプリズン!」


クリストが魔術を使い、走って来たロダントとカイネバルの手下を土で覆う。


「その檻は普通じゃ壊れないぞ。なんてったってこの俺が作った魔術だからな。Sランクの魔物の攻撃さえも余裕で防ぐ代物だ。」


しかし、土の塊に徐々にヒビが入り、割れてしまう。中から出てきた手下達はそれぞれ手に様々な武器を持っている。どれもSランクはしそうな武器の数々だ。


「なんだと!くそっ!この魔術でも足止めにすらならねぇのか!仕方ない!雑魚は任せてもらう!」


クリストが手下達に向かって走って行く。もう既にルドルフとカイネバルの戦闘は始まっていた。俺はルドルフに投げ飛ばされ、闘技場中央のリングに着地した。


「となると、俺の相手はお前だな。」

「そうなるな。」


ロダントがいつの間にかリングに上がっており、俺と対峙する。


「お前、水魔術しか使えねぇんだろ。」

「何年前の話だ。見ろ!」


俺は両手で火と水を出す。


「それは魔道具の力だろ。お前本当に強いのか?」

「だったらその体で確かめてみろ!煉獄の鳥よ!その身を焦がし!奴の体を撃ち抜け!カイザーフェニックス!!」


俺は紙に石を包んで火をつけて投げた。



仕事が忙しく、一か月程更新が出来ないかもしれません。これから戦闘だってのに・・・頑張って次話は書こうと思いますが、戦い終わるの三話位かかるw


イカが楽しいのにゃ!

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