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古代魔術師クリスト!


「くそう、なんなんだあいつは。一人で楽しみやがって、俺だって本当は・・・ぶつぶつ・・・」


ルドルフと別れてから一人で夜の街を彷徨いバーのような店を見つけたので入ってみた。そこで一人でお酒を飲んでいる。ルドルフの悪口を言いながら。


「だいたい王子だろうが、王子がそんなんでいいのかよ。つーかあいつは王子に見えねーんだよな。」

「まぁ俺は自由だからな。王族なんて飾りさ。」

「出たな。性欲魔人。」

「俺だけが特別じゃねーよ。ガフ族だからなんだよ。」

「だけどみんながみんな毎日いける訳じゃないだろ?タダじゃないんだから。」

「そうだな。まぁ俺は冒険者で稼いでいるから問題は無いだろ。」

「ダメだこいつなんとかしないと。」

「それで明日からどうするんだ?」


明日からまた火の試練を受ける為の作戦を始めなければならない。武術大会で優勝もしないといけないからな。体を鍛えるのも悪く無いんだが、まだやることは山積みだな。


「しばらくはギルドの依頼をこなしていこうと思う。ルドルフも一緒に来てくれると嬉しいんだが。」

「あぁ大丈夫だ。俺が洋平と一緒に行動して俺と仲がいい所を周りに見せるんだろ。」

「そうだな。その作戦を続けてれば国民の中で少しは噂になればいいって事だ。」


俺がルドルフと行動を一緒にする事で王族と仲がいい事をアピールする。そして武術大会で優勝してその場で火の試練の申請をして国民の支持を受けて王を追い詰める。これが最終的な作戦である。その日はルドルフと別れて宿へと戻った。そして翌日ルドルフが部屋まで迎えに来て多少うざかったが一緒にギルドへと向かった。依頼掲示板の前で二人で依頼を眺める。


「ペアウルフ討伐。オーク討伐。遺跡調査。お?ペアウルフの捕獲ってのもあるな。犬の散歩とか。やれば評判はあがりそうだな。」

「ペアウルフは当分見たくないものだけどな。オークはまぁ二人でなら楽勝だろう。遺跡調査は時間かかりそうだな。犬の散歩でもやっとくか。ペアウルフの捕獲はちょっとめんどくさいだろうな。」

「でも捕獲の報酬めちゃくちゃ高いな。」

「そりゃそうだろ。どうせクリストの依頼なんだろ。」

「依頼主はクリストって名前だな。知ってるのか。」

「あぁ。モンスターの生態を主に研究してる古代魔術師だ。」

「古代魔術師!?セリーヌと同格なのか?」

「4勇者のセリーヌ様には及ばないだろうが。一人で国力と同程度の戦力を保持してるな。そして変人だ。」

「そういえばギルドマスターの部屋にも気持ち悪いの置いてたな。」

「あぁウッドとクリストも一緒に研究してるな。」

「ふむ・・・」


俺はペアウルフの捕獲の依頼書をちぎってカウンターに持って行く。


「おい。まじでやるのか?」

「国力を個人で持ってるやつなら味方に付けておくに越したことはないだろうしな。」


俺はカウンターでペアウルフの捕獲を受理してもらう。ついでにルドルフも俺のパーティであるクリエイターズに入れておいた。そして早速草原まで来た。


「ペアウルフにまた仲間呼ばれたらたまったもんじゃないぞ。」

「まぁ一匹なら大丈夫だろ。」


草原を歩いていたらちょうどよく一匹で居るペアウルフの白を見つけた。


「ちょうどよく一匹のがいるな。よっし。新技でも試すか。なるべく傷をつけないようにっと。アイススフィア!!」


ペアウルフの周りが瞬時に凍り。直径2メートル程の氷の球体が出来上がる。中のペアウルフはきょとんとした顔で固まっている。


「よし。完璧だな。」

「やっぱ洋平は凄いな。さすが水霊術の使い手か。」

「これをクリストの所に持って行けば依頼の完了だな。まぁ目的は依頼じゃなくて味方につける事なんだけどな。クリストはどこに居るんだ?」

「クリストの研究所は城下町の東の端にある。転がしていけば大丈夫だろ。」


ペアウルフを転がしながら城下町を歩く。俺一人なら変な目で見られるだろうが、王子が一緒にいるのでいい感じにみんなの注目が集まる。順調に計画は進んでいるな。城下町の端をぐるりと歩き、東の端に来ると、いかにも怪しい建物が目の前に現れる。


「あれだよな・・・。」

「そうだな。あれが町の真ん中にあると大変だろう。」


二人で恐る恐る建物の扉と叩く。


「すいませーん。ペアウルフ持ってきましたー。」

「たぶん誰も出て来ないから入ってしまおう。」


そういってルドルフは扉を開けて中に入って行く。俺もペアウルフを転がして付いていく。中に入って驚いたが、外観から想像はついた。色々ば鎧や武器が乱雑に置かれているが、それに混ざって獣の骨や割れた瓶などごちゃごちゃだ。かろうじて足の踏み場はあるが尖ったものが多くて危険だ。紫色の煙も漂っている。


「おーいクリストー!出てこーい!」


ルドルフが叫びながら先に進んで行く。俺もペアウルフはそこらへんに転がして置いて奥に進んで行く。


「うるせーな。なんだよ。ったくルドルフか。」


奥から姿を現したのは以外にもヒューマンの好青年だった。身長は175位か。金髪の爽やかなイケメンだ。


「久しぶりだな。クリスト。相変わらず汚い部屋だな。たまには掃除しろよ。」

「ん?後ろに居るのは誰だ?」

「あぁ。紹介するよ。ウィンストハイムから来た洋平だ。一応Aランクの精霊の使いで水霊術を使える。」

「ほう。精霊の使いか。」

「初めまして洋平です。今回はお願いがあって参りました。」

「そんな堅い話し方やめや。もっとルドルフみたいに楽にいけや。俺も精霊の使いだからと言って特別扱いはしないからな。」

「そうか。わかった。とりあえず古代魔術師なんだろ?古代魔術師同士で連絡とか取れる方法とか無いのか?」

「ん?あるぞ。」

「そうか。じゃあセリーヌに繋いでくれ。」

「セリーヌ様!面識があるのか!?」

「あぁ俺に魔術のイロハを教えてくれた師匠だ。」

「そうなのか!俺もセリーヌ様にはお世話になってる!待ってろ!すぐに準備する!」


クリストは奥に引っ込んでなにやらごちゃごちゃしている。


「そういやセリーヌ様って俺は会った事は無いんだが。どうゆう人なんだ?」

「一言で言うと馬鹿猫だな。」

「4勇者を馬鹿呼ばわり出来るのはお前位だろうな。」


クリストが奥から何やらドクロの形をした水晶を持って来た。


「ちょっと待ってろ。少し時間がかかる。これを使うのは久しぶりだからな。」


クリストが何かを唱えながら水晶に魔力を込めはじめる。するとなにやら聞こえ始めた。


『にゃ?クリストかにゃ?』

「はい!セリーヌ様!お久しぶりです!」

『どうしたのにゃ?』

「お久しぶりです。」

『にゃ?洋平なのにゃ!クリストの所に居ると言う事はミカトレアまで行ったのかにゃ?風の試練は終わったのかにゃ?火の試練はどうなのかにゃ?元気にしてるのかにゃ?』

「一気に喋りすぎた馬鹿猫。」

『にゃ~。』

「元気そうで何よりだ。ファングも元気してるか?」

『ファングは今ウィンストハイムまで買い物に行ってるにゃ。もう元の大きさに戻ったのにゃ。』

「おぉ!それはよかった。試練の事で相談があるんだが、火の試練も風の試練もまだ終わってないんだが、試練の内容についてちょっと聞きたい事がある。試練の内容がちょっと水の試練と形態が違うんだが、それについて何か知ってる事は無いか?」

『他の試練に関しては・・・が・・・なのにゃ。』

「なんだって?聞こえないぞ?」

『洋・・・今・・・にゃ』


そこで音声は途切れてしまった。


「おい。聞こえなくなったぞ。」

「これは緊急用の通信だから長くは使えん。」

「それを先に言えよ。」


せっかくセリーヌに相談出来るチャンスだったのに。勿体ない事をした。でもセリーヌもファングも元気そうで安心した。


「本当にセリーヌ様の弟子なんだな。」

「あぁ。俺の帰るべき場所はセリーヌの家だ。」

「改めて自己紹介をしよう。俺はクリスト。古代魔術師だ。専門は魔物の生態の研究と戦闘用の古代兵器の研究だ。後は結界魔術も得意だな。」



右上腕二頭筋の筋断裂の為、治るまでお待ちください。ストックはありません!

左手しか使えないのでちょっと書きづらいんです。ごめんなのにゃ!長くて3週間です。早ければ次週も投稿します。

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