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さぁ帰ろう

やばい。すっげー短い・・・

翌日、ギルドのセクターの部屋の隠し部屋で目を覚ました俺はセクターに向かい合う。


「洋平、起きたか。もう昼だぞ。」

「久しぶりにぐっすり寝た気がした。」

「まぁ昨日あれだけの事をやったんだ。疲れるのも無理はないさ。それでどうする?今すぐ姐さんの所に行くか?」

「仕事は大丈夫なのか?」

「いや大丈夫では無い。昨日の後始末とか色々あるからな。俺が行くとするならば夜になってしまうな。」

「わかった。じゃあ夜まで時間を潰してるから一緒に帰ろう。」


そう言ってギルドを後にする。特にやる事も無いので町をぶらぶらしながら今後の事について考える。俺はもっと強くならなければいけない。その為にはウンディーネの試練を解くしかない。身体強化もまだまだ甘い所があるし、剣の腕もまだまだだ。そういえばバーンソードが折れたんだったな。バーンの店に行ってバーンソードを預けて来る。次来た時にはもっと強くしておくと言われ店を後にした。その後当ても無くぶらぶらと町を歩き、目についた喫茶店に入り、喉を潤す。ウンディーネは水か。水系統はライラが見せてくれたし、セクターやセリーヌも使っていた。イメージは十分にある。だが使えない事を考えても仕方ない。あのウンディーネの試練の内容。聖杯の中の水の上に火をつける。これを解決する方法を考えなければ。だがもう答えは出ているんだけどな。この方法が失敗した時の為に色々を考えておかなければな。色々と考えていると夜の鐘が鳴り響く。気が付けばもうすでに辺りは暗くなってきている。すでに季節は元の世界で言うと12月も終わりの様だろう。この世界でも四季はあるようで冬には雪が降るそうだ。積もるまでとはいかないらしいが。この世界に来てもう4か月近くになるのか。色々な事があったが、今の人生はとても充実している。この世界で生き残るにはこの世界のルールに従うべきだろう。魔術が使えないなら使えるようになればいい。


「うし。そろそろ行くか。」


俺は喫茶店を後にしギルドへと向かう。ギルドの扉の前ですでにセクターが待っていた。


「すまん。待たせたか。」

「いいや。お前が作った街並みを眺めてたところだ。お前はどう思うか知らんが、この建物はお前が作ったものだ。例えお前が違う世界の人間だとしてもだ。お前が居なくなってもこの建物は残る。この世界にお前が居たという証明だ・・・」


俺は不意の言葉に涙が出そうになるが必死に堪える。


「泣くのか?」

「泣かねーよ。ハゲ。」

「うむ。それでいい。なにやら一皮むけたようだな。

「どうしてそう思う?」

「俺はお前の親父だからな。」

「・・・」

「ちょっと湿っぽくなっちまったな。さぁ行くぞ。アイヴィには元気な顔を見せてやらないとな。」

「そうだな。」


俺は目頭を拭い。セクターの肩を掴む。セリーヌの家がイメージされる。


「まぁ、お前が居なければこんな町にもならなかったけどな。」


俺が何か言う前にセクターと二人でエターナルで飛んでいく。なんて事を言いやがる。でもまぁそのおかげでスッキリとした気持ちになった。親は子供の成長に敏感だと聞くが、まさしくその通りなのではないか。実の父親では無いにしろ。俺はセクターを本当の親父のように思っているのである。



こっからクライマックスまっしぐらです

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