表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/110

やはり使えないチート

翌日アイヴィに起こされた。アイヴィの顔はウキウキしている。朝食を食べている間もずっとウキウキしている。朝食を食べ終わりいつもなら紅茶を飲み一息つくのだがアイヴィは早く来いと言わんばかりに外に出て特訓をする気マンマンだ。昨日で魔力操作が出来たと思っているらしい。実感が無いんだが。


「ではまずはいつも通り指先に集中してみるのにゃ」


今日はセリーヌも見守ってくれている。


「ぐぬぬ・・・ぬぬぬぬぬ・・・出来ません」

「諦めるのが早いのにゃ。昨日の事を思い出すのにゃ。」

「昨日は本を読んだだけですが?」

「本を読む時にはどこに集中していたかにゃ?」

「えっと頭ですね。内容をしっかり把握しようと思って一文字一文字を大事にしました。」

「頭に集中していた事を指先にやるのにゃ」


指先指先、集中しようとすればするほど頭に集中するのがわかるな。考えるな感じろってやつか。


「考えるな。感じるにゃ!」


言われたよ。頭をまず空っぽにするイメージからだな。魔術はイメージだしな。まず頭に溜まった集中力を指先に移動するイメージ。


「ぐはっ」


なんかが爆発した。体の中で何かが。


「一歩前進って所かにゃ」

「もう一回やってみます」

「まぁ待つにゃ。イメージが大事なのにゃ。僕とアイヴィがやって見せるからそれを見てイメージをもっと明確にするのにゃ。」


セリーヌとアイヴィが指先に集中し指先が白く光る。何度も見せられた光景だ。これを間近で見てイメージを固ませる。まずは集中。頭に集中するのがわかる。そしてアイヴィとセリーヌの指先が光るのをイメージ。それに俺の姿を重ねる。頭の集中を指先まで持ってくるゆっくりと、顔を通って首を通って肩を通って腕を通って手を通って指先まで!


「ごぁっ!」

「惜しいのにゃ。」

「ちょっと光ったような気がしますね」

「アイヴィ気休めは止めるのにゃ。」


いいじゃねーか。褒めれば伸びる子!


「なんかもうちょいな気がすんだけどなー」

「疲れてないかにゃ?」

「なんか今までに無い感じに疲れました」

「それが精神力の消費だにゃ。たぶんよーへーは人より精神力が高すぎるので魔力操作もなかなかうまく出来ないのにゃ。量がありすぎるのにゃ。たぶんこのままやって量を減らせば出来るようになると思うのにゃ。だがそれでは意味が無いのにゃ。実践でピンチになってから発動するようでは意味が無いのにゃ。」

「ごもっともで。」

「昨日の事を思い出しながらちょっと休んでるといいのにゃ」

「わかりました」

「ではアイヴィちょこっと稽古をつけてやるのにゃ。80位出してもいいにゃ。よーへーの前で無様に負けるといいのにゃ!」


アイヴィの顔から笑顔が消えた。セリーヌもセリーヌでアイヴィの扱いには慣れてそうだ。アイヴィは剣を構えセリーヌに向き合う。剣は木剣だが魔力強化をしているので当たればただでは済まない。セリーヌは余裕と言う感じでアイヴィを見ながら手をぶらーんと下げだらだらしている。セリーヌは素手で戦うらしい。

一瞬の間、先に動いたのはセリーヌだ。そのだらだらした構えから一瞬で消えたかと思うと俺は動きを目で追うことが出来た。セリーヌが右手を振りかぶりアイヴィの顔を狙う。パンチだ。アイヴィは一歩出遅れたのか防御が間に合わず威力を殺す為に前に出た。この軌道だとセリーヌの攻撃は当たらないと思いきや。セリーヌは拳を空振りさせ器用に体をくねらせ上段回し蹴り。それをかろうじて木剣で受けるアイヴィ。その衝撃で後ろに飛ばされるアイヴィ。したたり落ちる汗、揺れる胸、一番エロイ下乳。アイヴィが飛ばされた先にある木を足場にして跳躍する。下から飛んでアイヴィの攻撃に合わせようとするセリーヌ。しかしアイヴィが風魔術を使い空中で体を反転させセリーヌの背後を取る。そして木剣での一撃。完璧に入ったと思ったがセリーヌとアイヴィの間に発生する水の壁。そしてそのままお互い地面に着地。肩で息をするアイヴィとまだまだ余裕のセリーヌ。お互いに走って攻撃を繰り出す。

あれ。待てよ。なんで俺ここまで見えるんだ?二人の動きがゆっくりに見える。ゆっくり動作を行うトレーニング法とかもあるが。でもさっきの水の壁を作った水がゆっくり落ちている。あれか。ボールが止まって見えるとかってやつに近いのか。極限まで集中力を高めてって感じか。じゃあ今の俺はそれが出来てるって事か。二人の動きに集中しているからか。

一回集中を切らしてみる。ふぅ~っと息を尽き二人の動きを見る。やはり目で追う事すら出来ない。そしてまた集中をする。すると二人の動きが徐々にゆっくりになる。さすがに止まるまではいかないか。でもこれなら攻撃とか避けれるんじゃね。


「アイヴィもまだまだなのにゃ。」

「はぁはぁ・・・」


セリーヌがアイヴィを打ちのめした。アイヴィは大の字に倒れている。セリーヌは息一つ乱していない。さすが古代魔術ということか。セリーヌはどの系統の魔術を使えるんだ?火と水が使えるのは今までの戦闘で確認済みだ。


「セリーヌ勝負だ!」

「にゃ?」


今の俺には動きがゆっくりに見えている。今なら攻撃すら当たらんさ。セリーヌが足元の石を拾い上げ俺に投げてくる。こんなゆっくりなのは楽勝だ。

と思ったが、動きはゆっくりに見えるのだが、避けようと思っても体がついていかない。


「あれ?」


ゴン!と言う音と共に俺は倒れてしまった。体がついていかないってやつか。思考だけ早くても使い物にならない。と思いながら俺は意識を失った。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ