続・衝撃の一口
テーブルを囲むグラサン・ハゲ・覆面。
それぞれの手には酒の入ったグラス。
グラサン「じゃああらためて……」
悪三人「「「カンパー」」」
秀平「お待たせしましたー」
悪三人「「「イっておめぇタイミング悪すぎんだよ!」
覆面「気持ちよく酒が飲めねえじゃねぇか!」
ハゲ「俺たちをヴァカにしてんのか? ああ?」
ツグミ「なんでアンタ達に気持ちよくお酒飲ませなきゃいけないのよ」
秀平「まあまあ」
進藤「そんなことより。料理ができましたんで、さめないうちにどうぞ」
机の上に置かれた皿には、トンカツが三人前乗っている。
覆面「トンカツ?」
秀平「ええ。台所にたくさん作ってあったので、暖め直したんです」
グラサン「ほう、なかなか旨そうじゃねぇか。どれどれ……」
浩二「あ、それは……」
ツグミ「あれって、お母さんが作ったやつじゃ……」
グラサン「ふむ、外はザクザクで中はしっとり。口の中に広がる豚肉の血の風味がソースと混ざって今までに味わったことの無いハーモニーをかもし出してブヘラバグボッ!」
崩れ落ちるグラサン。
悪二人「「アニキーーーーーー!」」
ツグミ「やっぱり」
進藤「フッ、計画どおり」
秀平「進藤さんの言ったとおりだ……!」
ハゲ「テメェら! アニキにいったい何を食わせた!」
進&秀「「殺人トンカツ」
洋子「ああぁ…………ガクッ」
ツグミ「お、お母さん! しっかりして!」
崩れ落ちる洋子。
浩二「貴様らぁ!!」
秀平「え、おじさん?」
浩二「私の妻に……洋子に何をしたぁぁああ!」
悪二人「「何もしてねえし!」」
浩二「下手に出ればいい気になりやがってぇぇえ!」
ツグミ「お、お父さん!?」
進藤「白石さん落ち着いて!」
浩二「うおおおおおお!」
洋子「あなた!」
グラサン「おぉっとそこまでだ」
全員「「「「「「!?」」」」」」」
ハゲ「アニキ!」
覆面「大丈夫なんですかい!?」
グラサン「あぁ、何とかな」
進藤「そんなバカな!」
グラサン「ったく、とんでもない物食わせやがって。おかげでえらいめに遭ったぜ」
進藤「くっ。僕なんて心停止したのに……!」
秀平「……あれ、トンカツだよな?」
暗転