目覚めの一撃
リビングに戻ってきたツグミ。
リビングには、包丁を持って呆然と立ち尽くす洋子。
テーブルの前では進藤が倒れており、浩二が人工呼吸をしている。
ツグミにはそれが、浩二が進藤を押し倒して襲っているように見えた模様。
ツグミ「きゃああああああ!」
浩二「ハア、ハア。さあ立て……立つんだ進藤君……」
ツグミ「そんな……お父さんが……お父さんが攻めだったなんて! 総受けだと思ってたのに!」
浩二「おおツグミ! いいところに! ちょっと手伝ってくれ!」
ツグミ「な、何!? 何をしようっていうの!? ……3P!? だ、だめだよお父さん! お父さんにはお母さんがいるのに、娘とだなんて!」
浩二「ツグミ! QEDを、QEDを持ってきなさい!」
ツグミ「きゅ、QED?」
浩二「そうだQEDだQED。早くQEDを! 急いでQEDを! とにかくQEDを! 今すぐQEDを!!!!」
ツグミ「お、お父さん落ち着いて! そんなにQEDQEDって連呼したら推理劇になっちゃうよ! それにこの状況で証明終了しちゃったら、確実にお母さんが犯人だからっ!」
洋子「あははははははははははははははは!!!」
浩二「QED~!」
ツグミ「何だって~みたいに言わない! QEDじゃなくてAEDでしょ!」
浩二「何でもいいから早く!」
ツグミ「分かったわよ!(はける)」
洋子「あははははははははははははははは!!!」
浩二、進藤の服を脱がせ始める。
AEDを手に戻ってくるツグミ。
ツグミ「きゃあああああ!」
浩二「おおツグミ。それをこっちに。早く!」
ツグミ「お父さんって、やっぱり攻めだったのね……」
浩二「わけの分からんこと言ってないで、早くAEDを!」
ツグミ「あ、うん」
浩二「これをこうして……ぽちっとな」
浩二、進藤にAEDを使用。
進藤「あばばばばばばばばばば!」
浩二「おお!」
ツグミ「おお! じゃ無いでしょ! 進藤さん、大丈夫?」
浩二「ぽちっとな」
進藤「あばばばばばばばばばば!」
ツグミ「お父さん!」
浩二「いやあ、つい」
進藤、復活。
進藤「…………」
ツグミ「し、進藤さん、大丈夫?」
進藤「お花畑……おばあちゃん……小船と赤鬼とオ―ル……」
ツグミ「し、進藤さん?」
進藤「そそそそんな! 自分は悪事など・・・・・・・・・・ヒィ・・・・・・閻魔様・・・・・・・・・嫌・・・・助けて・・・・・・たすけて・・・・・・・タスケ」
浩二「ぽちっとな」
進藤「あばばばばばばばばばば!」
ツグミ「お父さん!」
進藤「はあ、はあ、はあ」
ツグミ「進藤さん大丈夫!?」
進藤「あ、危なかった……もう少しで舌を引っこ抜かれるところだった……」
浩二「目が覚めたかい進藤君」
進藤「白石さん……。僕は、一体……?」
浩二「どうやら覚えていないようだね……」
ツグミ「お父さん、一体何があったの?」
浩二「説明しよう」
暗転。