空想国語辞典(抜き書き)
『三省堂ポケット国語辞典』を読んでいて生まれた言葉たち。気楽に読み流してくださいませ。
[あ]
手風琴(4ページ):風を奏でる演奏法。また、そうして演奏すること。
[う]
優曇華(25ページ):珍しい「花の卵」。また、その卵から咲いた花。
[お]
桜桃(33ページ):極小型の桃。食べると口中に桜の花の香りが広がる。美味。
自鳴琴(40ページ):意思を持ち、自分の気分に合わせて様々な楽曲を奏でる器械。「きめっ子さん」が多い。
[か]
海芋(42ページ):海に自生する海草の一。(の地下茎。)食用とする。味つけなしでゆでるだけでも、ほんのりと塩味がして美味。
火焔菜(47ページ):炎をまとった青菜の一種。食用。
花酒(52ページ):アルコール分の強い蒸留酒。花の香りが強く漂う。飲用した後眠ると花にまみれた夢を見る。
甘卵(65ページ):寒中に産んだ鶏卵。甘みが非常に強く、砂糖を入れずに卵焼きにすると美味。
[き]
鬼苺(68ページ):鬼のような姿の「木の精」が宿る木苺の一。生食またはジャムなどにして食べる。甘みが強く美味。
雲母虫(85ページ):紙魚の一種。本のすき間に入り込み、本の中のほこりなどを食べて生きる。体がきらきら淡く光るのが特徴。
金魚玉(86ページ):中に金魚型の菓子をあしらった透けるあめ玉。夏の季語。
[け]
月晶(100ページ):月の光が結晶したもの。暗闇で発光する。
香玉(109ページ):香りを発する宝石に似たもの。マルト海の沿岸でのみ採取出来る。「人魚の涙」とも言われるが、その正体は現代でもよく分かっていない。
鉱煎(113ページ):鉱物のかけらを記事に混ぜ込んだおせんべい。南部せんべいに似る。
香灯(114ページ):灯すと香りの漂うランプの一種。
小米花(120ページ):春に咲く花。生米と同じように調理すると食用に。チーズリゾットにすると美味しい。
[さ]
採香(128ページ):様々な事象から種々の香りを採り出すこと。
採色(128ページ):様々な事象から固有の色を採り出すこと。
桜鍋(132ページ):異界に咲く食用桜を鍋にしたもの。春の味覚。美味。塩湯につけて食べるのが一般的。
[し]
植紅(172ページ):植物の一種。完熟した実を絞った汁を化粧に使う。
[す]
水中花(182ページ):水に入れると花開く、乾燥した水草の一。金魚玉の金魚が好んで食べる。
[せ]
星食(189ページ):星を食べること。
星糖(190ページ):星に含まれる糖分を抽出し、砂糖を作ること。また、そのもの。
錫蘭(192ページ):小型のラン。オンシジュームに似る。ハーブの一種。花を使用し、ハーブティーにすると美味。
[と]
糖火(244ページ):甘い香りを放つともしび。夜この灯りをともすと、この香りに誘われてしばしば夜蝶がやって来る。
[み]
水時計(331ページ):滴る水の量で時を計る装置。三分計が多いが、計っている間は「時が止まる」ので、実質時計としては実用性に欠ける。(抜き書きはここで終わっている)