プロローグ~転生~
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俺、こと柏木優は、今、絶体絶命のピンチに見舞われている。
ピンチ?というかなんというか、まあ、状況を説明したほうがはやいかな。
ここは高校。今は休み時間である。
ドアの向こうをちらっと見ると、俺の彼女(俺から告白した)がいる。あともう1人、俺の親友だ。
そいつらが、ベッタベタのあっつーいチューをしている。
うん。典型的な浮気だなこれ。
確かに俺は、小中と、女子にモテた試しがない。今の彼女にだって、必死にお願いして付き合ってもらっていたのだ。先週から。
だからといってこれはないだろ。
俺泣いちゃう…
おっと。危うく1人の世界にはいってしまうところだった。
まあ、こういうところがあるからモテないのだが、
あいつら2人は、今にも一線を越えてしまいそうである。彼氏である俺の前で!
俺泣いちゃう…
ま、まあとにかく、止めよう!
「おい、何やってるんだよ」
「「え?」」
振り向く2人
最初に話し始めたのは彼女である美咲だ。
「あーなんだ。優じゃん。どうしたの。」
「いやどうしたのも何も、なんでお前が正樹とチューしてんだよ、」
正樹は俺の親友のことである。
「は?意味わかんない。私優と付き合ってる覚えないし。てか手も繋いでなくね?あーあ。正直言っていい?お前キモいから。」
なんだよこの集中放火。俺ひとつも悪いことしてなくね?
「貧乏人とかまじ無理だから。」
グサッという音が聞こえた(気がした。)
確かに俺は貧乏人だ。ゲームもお菓子も、あまりかってもらえたためしがない。だから高校は特待生で来たのにさ、
あれ?俺はなんでこんな悪口たくさんいう子と付き合ってたんだろ。というか付き合いたいと思ってたんだよ。
そんなことを考えてると、正樹が口を開いた。




