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江古田

「ウギャアア!」


俺は人生に絶望した。死んだ。転生した。


「お兄ちゃん!!」


巨乳で美少女の妹ができた。


「おお、妹よ!なんだい?」


「この世界は異世界よ!お兄ちゃん! とっても素晴らしい世界なのよ!魔法が使えて、モンスターがいっぱいいて、可愛い女の子もいっぱいいるの!そしてドラゴンに乗ればどこだっていけるの!未来都市、海底都市、江古田、古城、どこだっていけるのよ!!」


「ん・・・江古田?」


「ドラゴンの乗り方を説明するわね。この街の隣にドラゴンの森という恐ろしい場所があるの。その中心にいるドラゴンマイスターという人に会うのよ。その人にドラゴンに乗ることができるアビリティを伝授してもらうの。すごく大変だけど、世界を旅して回るにはそれが近道よ。江古田から行くより近道よ。」


「え、ちょっ、江古田って何


「それからこの街について説明するわね。ここが中央。買い物をするにはここが一番。それから北の港町。ここからは島までのフェリーが出ているわ。それから港の工業地帯。武器をパワーアップするにはここがいいわね。西には教会がある。魔法はここで覚えるのよ。東は江古田ね。以上。」


「え・・・東めっちゃ気になるやん。」


「まず武器屋に行って装備を買うのよ。兜、鎧、剣、盾、江古田、靴を買うといいわね。頑張るのよ江古田。」


「江古田買えるんかい。てか俺江古田ちゃうし。」


「宿に泊まるとHPが回復するで江古田。モンスターを倒すと経験値が貰えるで江古田。経験値がたまるとレベルアップする江古田。レベルが10より上になると武器が改造できるようになる江古田!」


「もう語尾になってるやん。」


「じゃあ・・・お兄ちゃん・・・頑張って・・・・・・」


「・・・・」


「・・・・」


「・・・いや今回江古田言わんのかい。規則性分からんわ。イレギュラーやわ。」


「あ、お兄ちゃん、ドラゴンマイスターの名前を教え忘れていたわ。ドラゴンマイスターの名前は・・・・・」


「・・・・江古田か・・・?」


「・・・・てへ、忘れちゃった♩」


「忘れたんかい。」




というわけで俺は旅に出ることにした。何故旅に出るのか、何が目的なのか、どうやって旅すればいいのか、妹は色々言っていたが江古田が気になりすぎて全く入ってこなかった。


ただ一つ覚えていたのが東に江古田があるということだ。俺は江古田に向かった。



江古田は何もない不毛の地だった。


「なんだよ。帰るか・・」


と思ったが、不毛の地の一角に不自然に盛り上がっている所があった。


「あ・・・・これ隠しステージっぽいな」


俺はそこを掘ってみた。



ビンゴ。地下に続く階段が現れた。


俺は地下までゆっくりと歩を進めた。しばらくすると、湖の様な所に、沢山の蝋燭が浮いている場所に出た。


「クックック・・・ようこそ死神の沼へ」


「ワッ!!ビックリした。」


背後には、いつのまにか腰の折れ曲がったホームレスの様な髪の長いジジイが立っていた。


「俺は死神。あの蝋燭は現世の人間の命だ。そしてこれがお前だ。」


死神は火が灯っていない蝋燭を手に持って見せた。


「蝋燭の火は命を表している。お前は死んでこの異世界に来たからもう火が消えているんだ。だがな・・お前はせっかくここに来たからチャンスをやろう・・この異世界中にある一つのキーワードが隠されている・・・それを探せ。そのキーワードが分かったら生きかえらせてやる・・・」


「え・・・それって「江古田」ですか?」


「!?」


「江古田・・・ですよね?」


「何故わかった?」


「いや、妹がさんざんぱら言ってたので・・」


「なんだとぉ・・確かに序盤のチュートリアル説明の妹のセリフにもサブリミナルとして組み込まれいたが、あれでわかるとは・・・貴様さてはチートだな?」


「いや、丸わかりでしょ。いやサブリミナルてレベルじゃなかったから、バグだよバグ。あの不自然さは。」


「ええい、仕方ない、貴様を生き返らせてやる!!」




というわけで俺は生き返った。



・・・・いやいやいやいや


何のために転生したんだよ。生きかえんなくていいんだよ。隠しステージ見つけなきゃ良かったよ。






てか江古田ってなんだよ。



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― 新着の感想 ―
[一言] 江古田シリーズ一作目ですよね しりとりで前の奴が毎回「ら」で終わらせてくる感じで 頑張ってください。
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