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悪役令嬢は可愛がりたい  作者: 朝霧
魔力と王宮
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その後の私といえば、レーラに連れてこられたお父様からどうやって魔法を使ったのかと聞かれ「キラキラを…」と説明すれば魔力が見えるのかと驚かれ、あれよあれよと言う間になんか凄い魔法の先生が私に付くことになっていた。


なんか凄いというのは、こういう機関のこういう人という説明を省かれた故である。


そして、どうやらキラキラは普通見えないらしい。



さて、魔法と聞いて私は攻撃的な魔法にばかり囚われていたので、手から魔法!という発想になってあんな魔力の使い方をしたわけだけれど。


実際は呪文を使って、簡単に攻撃ばかりでなく変身魔法なんかも使えるらしい。


私がやったのは風の初級魔法の詠唱破棄にあたる。



レーラが言ってた魔力の扱い、というのは自分の中でこのくらいの魔力でこの魔法を使いたい!というのを実現させる訓練の事だったらしい。


それも杖などの媒体を使えば、より簡単に魔力の放出を行えるのだとか。


それを私はいきなりの詠唱破棄。

やらかした感が否めない状況だった。


こんな魔力量でこんな魔法、というのは他の人には見えてない魔力が見えている私には、魔力の出し方にさえ慣れてしまえば簡単なもので、やはり詠唱破棄で行えていた。


もちろん、どんな魔法か分かっていなければそれも行えないので最初は流石に詠唱して魔力の流れとイメージを掴んでからだけど。



それにしてもこの魔力が見えるっていうのはかなりのチートものだと思う。

他人の魔力の流れも見えてしまうから、その人が何をしようとしてるのかも大体解ってしまう。


全く記憶にないけれど、転生前に神様に会ってチート能力貰ったみたいな展開でもあったのかしら。


お陰様で私はとっても楽しい魔法ライフを送っているわ、ありがとう神様!



そんな媒体なしで詠唱破棄もできる私だけど、やっぱり憧れなので杖もつくってもらった。


小振りの丸い蛍石が柄に付いた繊細な意匠を凝らした白い杖は、基本的に私の髪に刺さっている。


そう、簪代わりに。


なんだかいい長さだったから使ってみたら持ち運びにも便利で邪魔にならないしいい感じだったのよ。


一応ホルスターも持ってるけど、腰につけておいたらそのうち折りそうで怖いのよね。



それで今なんでこんな話をしてるのかって、今日は例の王宮にお呼ばれの日だからよ。


本当は婚約の話だけする予定が、私がこんなチートなばかりに陛下の前で魔法披露なんてことをさせられている。



恐らく脅威になりそうだから力を把握しておこうとか、そんな感じだと思うけどこんな謁見の間でそんなやばい魔法は使えないわよ。

せいぜい魅せる魔法で陛下の目を楽しませるくらいだわ。

広い謁見の間全体にかかる大胆な幻影魔法を詠唱破棄。


これで満足していただきたいわね。


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