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さて、今日を予定していた私の王宮初参内は三日後に変更されたらしい。
この間にお母様から作法のチェックをされる。
まだ4歳なのでそんなに完璧に令嬢の作法が身についているわけも無く、陛下の御前にまみえるのも初めてなのでちょっとくらいの失敗は許されると信じてる。
デビュタントも迎えてないたったの4歳の小娘がちょっと無作法はたらいたくらいで刑罰を与えるような王様は嫌だ。
そんなたったの4歳の私が何故王宮に呼ばれているのか、私が特別だからでも王子との婚約を持ち込まれるからという訳でもない。
この日王宮に出向いたからといってそれだけで決まる婚約ではないだろう、きっと別の機会があるはずだ。
私の予想では学園に入学する前の8歳辺りで決まるはず。
では今回の参内はなんのためか、それは"魔力測定"である。
何を隠そうこの世界、魔法が当たり前。
魔力量は血筋によるところがあるが、得意不得意はあるものの属性は全部使えるため、おおよそ全てのことが魔法頼りだったりする。
なんて素敵!
しかしこの測定が終わらないと魔法は使えない仕組みらしい。
生まれて3年ほどは自分と母親を守るため魔力が封じられてるとか。
大体成長とともに使えるようになるものの貴族の子には力が強すぎて魔力が暴走する子もいるため安全に解放するため魔水晶なるものが使われるらしい。
要するに強制解放である。
希に平民でも6歳を過ぎても自然解放されない場合、魔力が多い可能性があるため各地の役所にも魔水晶が置かれている。
なので滅多なことがない限り、魔力の暴走という点に関してこの国は安全だ。
兎にも角にも三日後が楽しみである。