表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢は可愛がりたい  作者: 朝霧
専属執事と外出許可
15/28

14



「本日からお嬢様の護衛兼専属執事となります、フィライズ家次男ネモでございます。」



そうレーラに紹介された少年は如何にもやんちゃそうで、傍目から見ても機嫌が悪かった。


フィライズ家というのは代々我が家に仕えている優秀な使用人を排出している家柄で、様子からしてこの少年はレーラの息子だろうと想定される。



「ほら、お嬢様にご挨拶をなさい。」


「嫌だ。」



まさか、最初の挨拶を拒否られるとは思ってもいなかったわ。


すぐさまレーラから拳骨を貰っていたネモだったが、負けじと文句をぶつけている。


この部屋に来た時も半ば引き摺られていたことだし、かなり嫌々連れてこられたのだろうということは想定されていた。



「俺は!ハンターになるんだ!!!こんなお嬢様のお守りなんかやってらんねぇ!!!」



この調子ではお守りをするのはこちらになりそうである。


そもそも、主の前で親子喧嘩をしている事自体問題なのだが、我が家によく仕えてくれているフィライズ家だからこその許容だった。

何より相手が私だからまだ許されている。



どうやら私になかなか専属執事が付かなかったのは彼が原因であるらしかった。


レーラの言うことには、学園でも護れるように私と同じ歳のネモが選ばれたらしい。

執事としての教育は既に終わっているものの、この有様なのでなかなか引き合わせられなかったのだとか。



「でもレーラ、私彼では少し不安だわ…。」


「申し訳ありません、お嬢様。これでも腕は確かですので…。」


「そう…。」



目の前で交わされる会話に、ネモの不機嫌さが増す。


でも、先に私が不安になるようなこと言ったのはネモなのだから甘んじて受けとって欲しいわよね。

これから私の身の回りの事を全て任せ、常に一緒に行動することになるのだから、少しでも信頼出来る相手がいいと思うのは当然だわ。



「今日から、ということはレーラはお母様のところに戻るのね。」


「はい、そのようになります。」


「今までありがとう、レーラ。」



いつも側にいてくれたレーラが離れてしまうのは少し淋しいけれど、お屋敷には居るのだからいつでも会えるものね。


きっと、ネモとも良い関係が築けるように私頑張るわ。


私に優しく微笑んで部屋から出ていくレーラを見送り、改めてネモと向き合う。



「アティリシア·ルーナ·アーグレンよ。これからしっかりと私に仕えてね、ネモ。」


「………ふん。」



先行きが不安だわ。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ