めくる頁。
君の気持ちがここにないなら
もう僕はここにいる必要はないだろう?
あの子はただ泣いていただけなのに
僕の振り切った袖の先
あの子はあの後泣いただろうか
それともすぐに忘れてしまって
なんでもない、と笑うのだろうか
なんでもなくなんかないじゃないかと
僕の語りかけるその声は、
届かない。響かない。
実体のない、架空の世界。
僕に気づいてほしいのに
気づいてほしいから笑うのに
やっぱりいつも独りよがり、
僕の居場所は指定範囲
ああ憎いよ。きみが憎いよ。
白い世界に 顔をうずめて
君が笑う 綺麗な世界は まだ遠く。
僕にとっては、それはとても……
どうしても、
美しすぎて 近づけないよ。