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宇宙輸送艦「ネフシュタン」の航海日誌  作者: 菊RIN
【海賊女帝編】青緑の蛇
8/93

初戦闘?

誤字報告ありがとうございます。

感謝です!!

本日3話投稿します。



「スバル、通信が入っています」

「繋いで」

「おうおう、俺様は絶賛営業中の海賊だ!沈められたくなかったら、大人しくしてろ」

「知ってるか?撃っていいのは、撃たれる覚悟のあるヤツだけだって」

「なにおぅ?調子こいてっと、ハチの巣に………」

「副砲拡散レーザー掃射」

「ちょっ、まっ、あぁーーーー………」

「敵船沈黙」

「………弱過ぎる」


スバルの想定は、軍のシミュレータがベースになっている。海賊の電子兵装は、

妨害電波を撒き散らす程度のもので、圧も弱い。

シールドも軍用とは比べるべくもない。威嚇程度の気持ちで撃ったビームは、文字通り海賊船をハチの巣にした。


「他の4隻、逃走」

「逃がすかよ」


ものの1分も掛からず、一撃必中で全ての海賊を行動不能にした。クルーザー型にはオーバーキルだったようで、爆発四散してしまった。


「状況終了。とりあえずマーカー付けて、後は警備隊に任せよう」

「了解」

「………」

「スバル、終わってホッとしてると言うより、がっかりしているように見えますが?」

「ん?いや、そんなことないぞ。被弾ゼロでよかったよかった。それより、あっちの小型輸送船に通信を繋いでくれ」

「了解」


正直、ナターシャの言う通り、スバルは拍子抜けしている。けして戦闘狂などではないと自分では思っているのだが、あまりにも呆気なかったのは、敵船が弱過ぎたのか、ネフシュタンの火力が強過ぎるのか………その辺りも測りかねているのだ。


「通信、繋がりました」

「こちら輸送艦ネフシュタン、艦長のスバルだ。そちらは無事か?自力航行出来るか?」

「こっ、コチラ輸送船ピクシー、船長代理のユズハです。機関損傷につき、自走不能です」


(代理?)


「警備隊到着まで30分程度だと思うが、それまで待てるか?」

「あの、生命維持装置の限界が近いので、救助していただきたく………」

「マジか、よし待ってろ。ドッキングするぞ」

「感謝します」


スバルは小型船に強制ドッキングすると、ナターシャを向かわせる。生命維持装置が止まっても、ナターシャならば活動出来るからだ。


「ナターシャ、状況は」

「生命反応1,武器弾薬等のエネルギー反応なし。直ちに回収し、帰還します」

「了解。一応医療用カプセルを使え」

「了解。回収完了。船内にマーカー付けて医務室に向かいます」

「よし、ドッキング解除したら、そのまま工業プラントに付けるぞ」




工業プラントのプラットフォームで荷降ろし作業中のネフシュタン。荷受け側の倉庫の都合で、コチラのペースで荷降ろし出来ず、小分けして降ろし、待機してまた降ろしの繰り返し。

スバルは立ち会いをナターシャに任せ、医務室のユズハのもとへ向かった。


「入るぞー」

「ど、どうぞ」

「一応このあとの事を話そうと思ってな。俺はこの艦の艦長、スバルだ。改めてよろしくな」

「ユズハです。助けていただき、ありがとうございます」

「いくつか質問いいか?」

「はい。答えられることなら」

「一人で乗ってたのか?」

「そうです」

「ふむ………なのに船長代理か?どういうことだ」


ユズハは一度俯き、訥々と話す。


「あの船の船長は、私の父なんです。母が他界してからはずっと、父娘2人で乗ってました。ある日の積荷の中に、違法な薬物が混じっていたと通報があって………」

「親父さんは、そっちの仕事も?」

「違います!その日は私も積荷の確認をしました。混じっている筈が無いんです!」

「でも通報があったと」

「えぇ、荷受け側が検品したら出てきたと」

「いつ?」

「父が荷降ろしを終えて、一休みして出航しようとした時に止められて」

「………なるほどね」


それからユズハの父親は有罪となり、今は強制労働中らしい。

生活に困ったユズハは、親の仕事を継いで船乗りになり、今に至る。


「話を聞いといてなんだが、俺にはどうしようも無いな。船は修理出来そうかい?」

「多分、無理ですね………解体して部品を売却、そのお金で食いつなぎながら仕事を探そうかと」


それは無理だ………スバルは思った。まともな仕事を探しても、犯罪者の娘だとバレればすぐに解雇されるだろう。残るは身を売るような仕事しか、生きる術はないのではないかと。

幸いにして見た目は悪くないし、歳も若そうだが………


「………ウチのクルーになるか?」

「えっ?」

「まぁ、俺とメイドロイドの2人しかいない船だ。なにかと人手は欲しいからな」



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