表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
宇宙輸送艦「ネフシュタン」の航海日誌  作者: 菊RIN
【海賊女帝編】青緑の蛇
11/93

需要と供給

うあ!たまたまランキング見たタイミングで

日間ジャンル別の「宇宙」で18位だった(汗

調子に乗って、本日は5話投稿します。



「では、こちらが本登録証、そしてこれが組合員カードです」

「ありがとう」


登録証と言っても、紙媒体ではない。

金属でできた少し厚めのカードのようなもので、ブリッジのメインコンピューターのスロットに差し込めば、船籍を登録できる。


「本登録証は、トランスポンダとリンクさせてください。カードは常に携帯するように。身分証とマネーカードになりますので、なくすと大変ですよ」

「お、ぉふ」

「運賃もそちらに振り込まれますし、だいたいの商店ではそれで決済出来ます。組合の提携店では、割引もありますよ」

「それはいいな」

「前回の運賃も既に入っています。残高は端末で見れますので、無駄遣いしないように」

「オマエはお母さんか!」


(これでようやく遠距離の仕事に手を出せる)

「んじゃ、そろそろ次の仕事をしたいんだが」

「そうですねぇ………採掘プラントを管理しているステーション行きの、食品や日用品を運ぶ仕事があります。運賃は、積み合わせ次第ですが」

「というと?」

「この手の仕事は、小口の積み合わせが基本です。アチラの要望する品をまず積んで、積載に余裕があれば嗜好品などを積んで向こうで売り捌く。

多少のギャンブル性はありますが、商売の知識やノウハウを学ぶには良いですね」

「なるほど、知識と船さえあれば、自分で商売出来ると」

「はい、商船というやり方ですね。船団を組まれる方もいますよ。ですが注意点も。何を商材にするかはその人の裁量ですが、星系によって[禁制品]が違います。知らずに持ち込んで見つかれば、立派な犯罪者です」

「要は事前に調べろってことだろ」

「えぇ。情報収集は仕事の基本です」

「まぁ俺みたいな新米には向かないな。しばらくは地道な輸送と少しの小遣い稼ぎ、その中で馴染みの商会でも出来てから考えればいい」


この辺スバルは堅実だった。コツコツやるのは性に合ってる、そうスバルは思うのだ。


「ご自分で商会を立ち上げる、という手もありますよ?」

「ソレこそ無理だ。俺一人でやるのは無謀だし、商売に明るいクルーがいるわけでも無し、今んとこソッチ方面の人手を増やすつもりもない」

「そうですか。何かあればご相談ください」




ステーション行きの荷物は、手広くやってる大商会が請け負うことが殆どだ。

注文に合わせて揃えられる品数が豊富で、ほぼ自分のところで揃えられるのは強みである。

後の足りない部分を中小の商会が担う。だから必然と、おこぼれを狙う中小の商会が、あの手この手で擦り寄る図式が生まれるのだ。

スバルは積み込みの指示を出す商会幹部と、歪な笑顔の商人達を横目に見ながら


(やっぱ無理だ、あんなのと仲良くなれる気がしない)


と、自分の不向きを察した。


「俺は積荷のチェックに集中しよ」


6つあるユニットの5つが埋まり、ユニット毎にロックを掛ける。残るユニットにスバルは、酒類を積むことにした。

下調べによると、管理ステーションにはなかなか嗜好品が届かず、職員や駐在員も結構な人数が居るので、高級酒よりも手頃な酒をなるべく多く………が喜ばれるらしい。


よってスバルは、前回の運賃で手の届く範囲の果実酒、穀物酒を大量に仕入れて積み、評価は分からないが蒸留酒も少し積んだ。


「さてさて、買い手は居るのかね」


倉庫区画をロックし、気密確認を済ませたスバルはブリッジに戻る。今回は小口が多く、商人達の出入りもあったので、安全の為に立ち会っていたのだ。


「どうだナターシャ、順調か?」

「はい。航路設定は終了しています」

「ユズハ、通信機には慣れたか?」

「モニターの数と配置が違うので、最初は戸惑いましたが、表示がわかりやすいので大丈夫です」

「しばらくはこの配置で行くぞー」

「「了解」」


ブリッジ中央、一段高い位置にある艦長席にスバル。その下段、船首側から見て右のオペレーター席にナターシャ。左の通信席にユズハ。

その三席の正面に浮かび上がるのは球体3Dモニター。自船を中心に周辺宙域の状況が映る。


「よし、ユズハ、ポートコントロールと通信だ」

「了解。ポートコントロール、こちら輸送艦ネフシュタン、出航許可願います」

「ネフシュタン了解。こちらポートコントロール、出航を許可します。ご安全に」

「ハッチオープン。船体ロック解除。微速前進」

「周辺宙域異常なし。トランスポンダ発信」


ネフシュタンの新たな船出は、とてもスムーズなスタートだった。

続きが気になる

面白い

など、少しでも思っていただけたなら

✩✩✩✩✩評価、ブクマお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
スパイをスパイする笑
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ