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HP to the World、始動!

今年の夏休み、海音さんはフィンランドの映画で孤児院の日系少年役を務め、光さんはハリウッド作品で妖精役と挿入歌の歌唱を務めた。それが予想外の反響を生んだのだ。


海音さんの出演した原題『Monotone』、日本語タイトル『Monotone~色を無くした街~』はサイレントの手法で、捨てられた子供たちの絆を描く意欲作だ。俺は何度も観て、アイドルから俳優になると改めて決心した(憧れの先輩のことだからつい力が入ってしまう)。


対して光さんはハリウッド映画『僕とテディの7日間』(これが日本語タイトル、原題は忘れた)で主人公の少年と意思を持ったテディベアの冒険に出てくる妖精として金髪で出演して劇中歌を歌った。


海音さんはフランスの著名な映画祭の新人賞にノミネートされ、イタリアの小さな映画祭では助演男優賞を受賞した。


光さんは劇中歌の美声を見込まれて『上を向いて歩こう(リマスター2025)』を発売して全米チャートでトップ10に入った。


そこで海外のレーベル会社から「HIKARU SHIRAKAWAをセンターにして5人組アイドルを結成しないか」「条件はKAITO TOYAMAもメンバーに加えること」というオファーがあった。


しかし、光さんの泣きっぷりを見て長友社長も諦めたようだ。


しかし次の日、光さんが腕を回しながら、


「やりますよ!やるしかないっしょ!」


とやたら元気に張り切り、プロジェクトは始動した。


HP(エイチピー) to(トゥ) the() World(ワールド)


そう書かれた古いメモ用紙を見て長友社長は溜息をついた。


「あの時のプランが実現するとはねえ……でも大丈夫かしら」


「司さん、大事な手紙とか捨てられないタイプでしょ」


「それより光、本当にいいのか?お前飛行機とか嫌いだろ?何でそんな機嫌良いんだ?給食が美味しかったのか?」


「海音さん、もはや保護者だね、んー、なんか喉乾いた」


「優磨くん、白湯飲む?俺、魔法瓶二つ用意してきたよ」


思い思いに話す、司さん、光さん、海音さん、優磨、透さんを眺めながら、俺は世界のスターになる決意を固めて、机の下でこぶしをギュッと握った。

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