表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
水流士-因子を解く-  作者: 小野里
- ネグレクト編 -

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

10/69

第9話:突然の不審者




ハッっと目が覚める。

 


自分の部屋だ。そうだあの後、疲れ切ってお風呂に入ってからベッドで爆睡したことを思い出す。



…とりあえず、目が覚めたし今日も起きれたから仕事にでも行こうかな……

 

 

昨日はなんだかんだ。あの後、書類を終わらせてすぐ帰宅した。


 

久しぶりに気持ちのいい朝?を迎えた璻は昨日必死に業務をやった達成感を噛み締める。

朝の支度をし早めに自宅を出た。

 


やっとオフィスに着くと中に入る。そこには藤宮がなぜか各部屋を行ったり来たりしながら掃除をしていた。


…朝なのになぜバタバタしているんだろうか…



璻は昨日の藤宮の言葉を思い出す。

昨日の時点で藤宮は「出勤時間までに来てくれればいいよ」と言ってくれていた。この様子を察するになんだか今日も何かめんどくさいことが起きそうな予感が璻にはしていた。

 


 …こんなに忙しいってことは誰か来るのかな?…



藤宮は璻に気づくことなく隣の部屋を開けて入る。

璻は自分の荷物を別の部屋にしまうと藤宮のあとをついていく。

完全に挨拶するタイミングを失った璻はいつ話かけていいのか迷っていた。



…今話かけていいタイミングなのかわからないけど、さすがに挨拶しないのも失礼なので…


一歩ずつ近づき、ドアの前をトントントンと鳴らす


 「藤宮さんおはようございます」


ドアを開けて恐る恐る中に入ると藤宮はゴミを片付けていた。

 

「璻さんおはようございます。少し朝からバタバタしてて。」


璻はそんな藤宮を気遣い仕事の指示を仰ぐ。


「いえ!今日はお忙しいみたいなので私も手伝います。何からやればいいでしょうか?」



藤宮はまだ取り掛かっていない業務はなんだろうと考える。

そうだっ!と何か思いついたような素振りをし璻を見ると指示を出す。



「あぁーーじゃぁ今日、水やりをすっかり忘れてまして。庭園の花やハーブに水をお願いします。」


 

と藤宮に言われたので水やりをやりに来た璻だが…ここの庭園自体ロボットや機械で管理するわけではなく手作業で水をあげるらしい。


 

 

璻が水やりに向かうとすると藤宮はアドバイスをくれた。



「水流士はまず植物の状態を理解する事からはじまるんですよ。ミトコンドリアが代謝水という水分を作るのは生物で習ったと思うのですが、地球の生物は全てミトコンドリアが存在しています。まず身近な植物の健康状態を毎日感じ取る事から水流士の研修は始まります」


藤宮の言い草はまるで無理やりこじつけているように聞こえた。

 

「藤宮さん。それ、今水やりやってほしいから言ってるわけじゃありませんよね?」

 


 それを聞いた藤宮は瞼をピクッとさせた。明らかに少しイラッとしてるのが璻にはわかる。


ニコッとしながら少し圧を感じる物言いで


 

「もちろんです。毎朝手作業で水やりをやってるのはちゃんと理由があるんですよ。御託はいいので早くお願いします」


 (要約:ごちゃごちゃうるせーな。早くやれ。)

 


 ……とか言ってたけどまだ藤宮さんみたいに水分子を移植とか私まだできないし……

 

そんなことを璻は思いながらだるそうにホースを伸ばし蛇口を捻り一旦散水ノズルから水が出るのを確認する。璻はノズルを思いっきり押す。ノズルからシャワーの水が出ると花やハーブに水をあげる。



璻は思わずボーと見ているとシャワーから出る水を見る。


ふと空には虹が現れていた。


虹が璻の目に映るとテンションが上がり表情がにこやかになる。


…太陽光と空気中の水滴がなければ虹は出ない。久しぶりに見た。綺麗だな…


今日の仕事もなんだか楽しめそうな予感がした。


庭園の植物に水をあげきるとホースを所定の位置に戻す。

散水ノズルを片付け置き、庭園を歩きながらあたりを見渡す。



……なんとなくだけど、ハーブや花や木々は喜んでいるように見える……



璻は足を止めしゃがむと近くに植えてあったゼラニウムの花や葉の状態をじっと見つめる。

同じ種類がたくさん咲いているのに一枚一枚葉の形が違う事に改めて気づいた。


当たり前だけど全く同じ葉はないしそれぞれ葉脈も同じ形はない。


今までそんなに気に留めて過ごして来なかった。対して重要じゃないと思って社会に出て一心に仕事をしていたからだ。小さな自然や身近なことすら気づけない人間は変化にすら気にも留めない。


藤宮の言ってる事はもはや正しいのかもしれないと璻は思い始めた。




 ……こんな事、小学校以来やったけど普段そこまで観察した事なかったな……

 


夢中になってゼラニウムの近くに育ていたレモンバーベナの葉を見ていると璻はなぜか背筋がゾワッと感じた。

 


 ……なんかゾワゾワする。誰かいる気がする。人の気配が……




「君が新人ですかね?」

 


 

 ……藤宮さんじゃない!だっっだだ誰っっ?!??!……

 


後ろをゆっくり振り向くと扇子を持った美形の青少年が立っていた。



「どっ……どちら様でしょうか?」

 


璻は少し身構えると美形の青年は状況をすぐ察する。

左手に扇子を持つと開いたり閉じたりしながら璻の前まで歩き近づく。


…ちっ…近づきすぎでは…


今の段階で逃げ場を完全に失っていることに気がついた璻は辺りを見渡す。

怖がる璻の様子を察すると美形の青年は声をかける。



「ありゃ……いずみんから今日俺来るの聞いてない?」


璻は美形の青年の言葉を思わず聞き返す


「えっ…いずみん???」

 

聞いた事ある名前に思考と記憶を巡らせる。


…いずみん?いずみん?いずみ?…


璻は誰かようやく合点がいった。


「ああ〜!!泉さん!藤宮さんのことですか!」


美形の青年はニコッと笑い扇子を閉じると璻を見て話す


「そっ。正解〜」

 

その時タイミングよく藤宮が奥から歩いてくるのが見えた。

美形の青年が手を振ると藤宮が走って駆け寄る。璻は多分藤宮のお知り合いなんだろうと察した。

璻はホッとした。

 

 ……ふっっ不審者じゃなくてよかったぁぁぁぁ……

 

 

「皇久しぶり。元気してた?」


 

藤宮は笑顔で話すと青年は扇子を閉じ意味もなく自分の肩を扇子で2回叩く。

 


「元気、元気。いずみんも元気そうでなりより〜」


 藤宮は嫌そうな顔をし応える。


「毎回言うけどその"いずみん"はやめろ。」


 

璻は気まずそーに話に割って入る

 


「あの〜すみません。藤宮さんこの方は?」



 藤宮は璻が知らないのをすっかり忘れていた。

 

 

「ああっ…すみません。紹介が遅れました。コイツは皇、本名は皇ノ尊。みんなは皇さんとか皇とか呼んでますよ。我々が所属している隠者と言われる組織のトップの中の1人です。俺と同い年で付き合いが長い友達です…かね?」



 それを聞いた瞬間、璻は目を丸くした。



 

「そうなんですね。っってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!隠者のトップの方ですか。てか隠者にトップいるんですか?」


驚く璻に藤宮はびっくりすると落ち着いて説明をする

 

「そんなに驚かなくても…璻さんには詳しく説明してませんでしたけど隠者はそれぞれトップが8人いるんですよ。皇の一族は陰陽師の一族で昔から特殊な訓練を受けていました。今では隠者の一部の組織を束ねてますよ。ちなみに水流士ではないですけどね。」



璻はなんとなく納得する。

そういう組織図になっていることは初めて知った。

 


「へぇー隠者は水流士しかいないと思ってたんですけど、職種は案外豊富なんですね」




 皇は閉じた扇子を自分の手のひらで叩く。



「俺は、いずみんみたいに水流士の素質は全然ない。皆無さ。人の記憶とか見れないし、つか、見たくないし。陰陽師やってる方が天職だよ。んで。そちらの新人さん。お名前をお聞かせ頂けると嬉しいのですが?」



 初めてお会いしたのに面と向かって自己紹介を一切してなかった事に璻は気づく。


 

 「大変申し遅れました。龍後璻と申します。」

 

 

皇は一歩一歩璻に近づくと顔を眺める。さっきの璻とは違い動じず、じっと皇を見つめる。

皇はニコッと笑う璻の耳元で扇子を開いた。

 


「龍後家の方でしたか。それはさぞかし水に関する素質がお持ちで。お母様やお祖母様はお元気でしょうか?」


 

…なんでウチの家族の事を知ってるんだろうか?しかも女系の親族ばかり…


 

 「ウチの家をご存知なんですか?」


 なぜ初めて会った皇が実家の事を知っているのか璻は不思議に思った。

なんの不思議さもなく皇は璻の質問に応える。


「ある程度知ってますけど、今は教えませんよ。時期が来てないので。正式に水流士になったらわかるかもしれないですよ〜」


少し茶化しているように皇は言ったが璻にはその発言の内容が今の時点では理解ができなかった。

皇は藤宮を見ると話始める。


「さてっ…本題を」


皇はまた扇子を閉じたり開けたりを繰り返す。

 

「今回は新人さんのお顔を見に来たのと今日の依頼を頼みに来ました。」

 

璻は皇に聞く。


「依頼ですか?」


皇は璻を見ながら内容を話す。


「そう、数ヶ月に一回日本にとって影響力を持ってる人で少し危ない状態な方を水流士に見て頂く日になっているんですよ。俺が足を運んで依頼の情報を渡す流れになっています。」



 藤宮はため息を吐くと皇を見つめる。

 

 「来るのはいいけどなんでいつも時間を連絡してくれないんだよ。皇」


 まるで藤宮はあまり来てほしくないように聞こえた。

 

「いや〜龍後さんがどんな方なんだろなと早く会いたくなっちゃって⭐︎てへっ⭐︎」


 

皇は悪気なさそうに言っているのはなんとなくわかるが大の大人がてへ⭐︎とか言っても可愛いげが一ミリも感じられない。今日は暖かい日だがその場が一瞬凍りつくのがわかる。璻は皇の発言でどういう人なのかわかった。

 


…この人と藤宮さんが仲が良いのはなんとなくわかった。真逆に見えるけど同じ部類の人間か…


 

藤宮はまた深くため息を吐く。

 

「いきなりだと璻さん驚くだろが!不審者だと思われたら信用ガタ落ちだからな」


 

藤宮は皇に説教を垂れるがあんまり反省する気がないだろう当の本人はツーンとして話を聞く気がない。

 

 

……いや、あながち間違ってないよ。藤宮さん最初明らかに不審者だと思ったから……



 

こうして見ると2人はイケメンと言われる部類にあたるのがよくわかる。イケメン好きの女性がいたらきっと盛り上がるんだろうなと想像するとそういう女性が勤めてなくてよかったと思う。

 


藤宮は皇に話しかける。

 

「で。依頼主は?いつ来るんですか皇」



皇は あっ!すっかり忘れていましたと言わんばかりに

ポケットから何かコードが書かれている紙を藤宮に差し出した。

 

 

「午後に来られますよ。3時くらいって言ってましたね。収録が終わったら来るとかなんとか。あとこれ彼のデータです。」


 

 藤宮は皇から紙を受け取ると皇は話を進める

 

 

「今回は今ブレイク中の渦見辰彌さん。彼は今後大事な役割をやる方で今回見ていただければと」


 

璻は思わず「渦見辰彌!ってあの?うずみんですか?」


 

皇は璻に向かってニコッとする。



「はい。メディアで活躍されてる。確か男性声優さんでしたね。うずみんと言われる愛称で有名です。」



藤宮だけが話についていけず1人ポカーンとしていた。

皇は用が済んだのか藤宮と璻を見る

 

 

「泉、龍後さん、俺はこれで失礼します。これからちょっと予定があるんで」



 出口に向かって歩きだす皇に藤宮は思わず皇を引き止めるように声をかける。

 


「あっ…皇、待て。喜三郎さんは?」


 皇は足を止めて藤宮の方へ振り向いた。


「あぁ。喜三郎さんならクニトコタチのガイアに呼ばれててまだって感じ。この地球には人間以外にも鳥人と巨人が共存して暮らしていますからね。喜三郎さんは水流士のトップのお方、水の調整役でもある。あちこちお声がかかって忙しいのは泉も知ってるでしょ?」


 


藤宮は肩を落とし少し落ち込んでるように見えた。


 


「まだ帰ってこれないのか……よくわかった。皇ありがとう。」




 皇はまた出口に向かって一歩一歩歩き始める。一瞬その場に立ち止まって振り向く。

 


「あ。一ついい忘れてました。渦身辰彌はネグレクト育ちでね。理想の母親を探しているらしいですよ。今回は友人ということで特別サービスで。ヒントをつけました。参考にしてください泉」


 

 そういうと扇子を中途半端に開き仰ぎ始めた。

 

「ネグレクトって……お前嫌がらせかよ」


 藤宮は明らかに嫌そうな顔をしている。

そんな藤宮を察して皇は少し悪いと思ったのか藤宮の元へ一歩一歩歩いて戻る。

藤宮の目の前まで来ると扇子を閉じる。


藤宮の肩に閉じた扇子をトントンと叩くと真剣な目つきで話す。

 

「嫌がらせで普通仕事は回さないのはお前が1番わかってるだろ。この案件はお前が1番適任だから指名したの忘れるな。一応、喜三郎さんにも事前に話は通してあるし、泉ならやれるって言ってた。」



喜三郎の顔が一瞬頭に浮かんだがその笑顔が非常に癪に触った。

藤宮は思わず心の中で文句が浮かぶ。

 

(あのクソじじぃ。適当に返事したな!!)


 

皇はそんな藤宮を見て宥めるように言葉を放つ


「はぁー。そんな顔するなよ。また会いに来てやっから。」


藤宮は呆れた目で皇を見つめる。

 

「会いに来てほしいなんて一度も皇に言った事ねーぞ。」


皇はハッと何かを思い出したように藤宮を見つめるとニヤッと笑う。

その表情に藤宮は一瞬嫌な予感がした。

 


 「いずみん。それと次は会う時は地ビール飲み行きたいから長野まで連れてって♡」


 

藤宮はゾゾゾッと身の毛がよだつような感覚になる。

璻は暖かい目で見守りながら一連の流れの話を聞いていた。


…この人たちはコントをしているのか、友達なのか?はたまた一周まわって恋人なのか関係性がわからなくなってきた…


「その言い回しは辞めろ‼︎俺の仕事とお前の片付いたら連れてってやるよ。でもお前基本クソ忙しいじゃん。いつならいいだよ」


皇は即返事をする。

 

「再来週で」


 

皇はニヤニヤすると藤宮はハァァ?と声が出てた



 「再来週⁈急だなおい。再来週は何もねぇーけど」



璻はその会話を聞きながら心の中で呟く。


 

 …藤宮さん皇さんのこと好きなんだ。すごい合わせるじゃん…

 

 

「じゃ再来週予定空けとけよ。俺とデートな。また連絡するわ」


皇は偉そうに藤宮に話すと藤宮は鳥肌が立ち、皇に反論する。


「デートはやめろ。勘違いされっから」


 皇は藤宮に背を向けると出口に向かって歩き出した。

 また振り返って嬉しそうに璻に手を振りながら「またな。龍後さんもまたね」と言うと璻は皇に会釈をする。

 璻が顔を上げると皇は一瞬で居なくなってた。



璻は少し焦りながら藤宮に問いかける


 

「えっ……皇さんもういないんですけど」



 藤宮は不思議だと思ってないような感覚で璻の質問に答える。

 

「あぁ。奴は多次元を移動できるんで。跡形もなく消えるのはしょっちゅうですよ」

 

 …多次元移動できる人間って聞いた事ない…

 

璻はこの話はなんとなく深掘るとめんどくさいとわかっていたので、これ以上聞かない事にした。


璻はふと思った。

さっきの会話で皇と藤宮がすこぶる仲が良いことがわかる。

同級生で立場が上でも平等にコミュニケーションができるところが隠者のいいところかもしれない。

 

藤宮は璻を見つめ話し始める。


「さて、璻さんなんかほっといてすみませんでした。急に皇の対応してもらって助かりました」


 

「いえ、なんか藤宮さんもあんなふうに対応するんですね。」

 


「いやまぁアイツの背負ってる物は尋常じゃないんですよ。それがなんとなく感じるので。」



 藤宮が少し悲しそうにする。皇の事情を知っているのがなんとなく伝わる。

皇のことをあれこれ詳しく聞くことは今は違う気がするので璻はそのことについて触れずに話を進める



「ふーん。そうなんですね。とりあえず庭園の水やりは全て終わりましたよ。」


藤宮はお礼を言う。

 

「ありがとうございます。では上に戻ったら、お茶淹れます。何がいいですか?」


 

璻は頭の中で赤い色のお茶を想像した。

酸っぱくて赤くてなぜか元気が出るお茶が飲みたいと思った。


 

「ローズヒップとハイビスカスがいいです」


 

「確かに真っ赤でビタミンも豊富でいいですね。お茶淹れたら、渦見さんの事前擦り合わせをしますか。」


 

藤宮は歩き出すと璻もあとをついていく。璻は庭園で水やりが少し恋しくなった。


璻にとって非日常で案外楽しく発見も多く感じた。しかし、依頼が来たからには目の前にあることを全力でやらなければならない。

 

 …本腰いれて仕事やりますか…


 

璻は深呼吸して気合いを入れ、藤宮に依頼者について聞く。



「藤宮さんは渦見さんご存知ですか?」


 

「いや……全くTVやネット見ないので存じませんね。たしか男性声優でしたっけ?」

 


 

「はい。うずみんは男性声優でバンドもやったりキャラのバーチャルアイドルもやったり、SNSもフォロワーが50万人いるんです。代表作の「後ろの正面だあれ?」では主人公のスガ素戔嗚を演じたり、「Mr.承認欲求」では主人公のパートナー金槌を演じたり「転生しても結果は同じ人生を飽きずに300回繰り返してます」では主人公の上徳とか。「無駄な妄想の中で生き続ける」とかにも出てましたよ。あとは……」



 

藤宮はポカーンした。

 


…いや。待て待て。渦見辰彌が売れているのはよくわかった。その作品のタイトルはギャグか?…

 

 

「璻さんちょっと待ってください。男性声優さんなのはよくわかりました。後ろの正面以外の作品名のあたりが……ツッコミ所満載で。本当に…そのぉ〜売れてる作品ですか?」


疑っている藤宮に璻はなんの感情もなく応える。


「はい。ちゃんとその作品売れてますよ」


藤宮は呆れてしまう。

 

 (売れてんのかよ。どういうタイトル名のセンスしてんだ)

 


 「気のせいだと思うんですがどれも救いようがないタイトルに聞こえるんですけど…」


 

璻も藤宮の意見には同感し、強く頷く。

藤宮の疑問にすぐ璻は答える。



「私も最初アニメのタイトル聞いた時はこのアニメやる気あるのかと思ってたんですけど。なぜかうずみんが主役や重要な役やると不思議とマッチして大ヒットするんですよ。その作品に適した役回りをしてくれて、顔もいいから余計に女性に刺さるんだと思います」



 藤宮は歩きながら、眉間を押さえる



…今の子の好みは理解できない…


そう藤宮は思いつつ璻とエレベーターに乗り込みオフィスへ戻った。



。:*:★。:*:★━━補足ポイント━━★:*:。★:*:。


・この地球には人間以外にも鳥人と巨人が共存して暮らしている


皇がこの発言をしていますが、この小説の世界では2025年以降に地球で新たな生物が次々と発表されます。

人間以外にも種族がいたんだと人類は驚きますが、受け入れられない人もいるのでだいぶ世の中は混乱します。

地底にも人が住んでいることが発表されますが、地底の入り口は滝の裏側や山の中など様々。

気流でたまに地底人は地上に上がってくるとかこないとか。地底人は目が赤く紫外線に弱いので基本サングラスをかけています。地球に住む生き物は水が80%を占めているのでどの種族も水流士が必要とされています。喜三郎はたまに派遣されて出張に行くこともしばしばあります。


。:*:★。:*:★━━━━━━━━━★:*:。★:*:。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ