第39話
午前の授業が終わり、下校する人や部活の前にお昼ご飯を食べる人などに分かれ始めた。
俺は午後1時半から始まる美化活動に参加するために弁当を食べ終えると(ナカマくんはクラスの友だちと食べていたため、もちろん1人で弁当を食べた。)すぐに集合場所の昇降口へと向かった。
まだ1時前だったので誰もいなかったが、先週と同じく1時を過ぎた辺りから美化委員らしき人たちがゴミ袋やトングを準備しているのが見て取れた。今日はバケツを持った人とぶつからなかったのか、セキネさんも準備する人たちの中にいた。
こういう時スマートに準備を手伝えればセキネさんの俺に対する評価も上がりそうだが、どんな準備をするのかまだよく分からないことを手伝って迷惑をかけてしまっては申し訳ない。と考えてしまう思考回路を持っている俺は、準備を手伝わずにあまりセキネさんたちから見えない位置へ移動して準備が終わるまで隠れていた。
1時15分ぐらいになると先週と同じく眼鏡をかけた女子(確かイガラシさんと言ったかな?)が用意した折りたたみテーブルの前で「すみませ~ん!今日の美化活動に参加してくれる有志の人はこちらの紙にクラスと名前を記入してくださ~い!美化委員の人はいつも通り自分の名前のところに丸を記入してくださ~い!」と、呼びかけ始めた。
そろそろ大丈夫だろう。と思い、名前を記入しようと折りたたみテーブルの前に行くと俺の前にアオヤマさんが名前を記入していた。そして名前を記入し終えて振り向いたアオヤマさんと目が合った。
「あ!根暗!…とナカマ!ホントにまた参加してくれるんだ?ありがとね。」
「う…うん。もちろん。約束したからね。…ナカマくん?え?どこ?」
俺がアオヤマさんの「ナカマ!」という発言を聞いて後ろを振り向くと、ナカマくんが肩で息をしながら
「ごめん…根倉!来るの…ちょっと…遅れた!」と俺に謝ってきた。
「大丈夫だよ!ナカマくん!まだ全然遅れてないよ!」
俺は謝る必要がないことを素直にナカマくんに伝えた。
「そ…そうか?ホンダたちと会話してたらなかなか抜け出せなくてさ。」
「いや、来てくれただけでありがたいよ!ありがとう。ナカマくん。」
「なに?あんたたち一緒に来たわけじゃなかったの?」
「そうなんだよ。俺はホンダたちと弁当食べてたからさ。」
「そう。てっきり私は…」
「それでは1時半になったので美化活動を始めたいと思います。」
アオヤマさんが何か言いかけたら、イガラシさんが美化活動の開始を周知させる声に遮られた。




