第38話
次の日の土曜日に登校すると最近は当然のように話しかけてきてくれたナカマくんは昨日一緒に下校していたクラスの友達と楽しそうに会話していた。
俺はチラッとだけそれを見て自分の席に着き、カバンから小説を取り出して読み始めた。
と言っても小説の内容は全然頭に入ってこなかった。
いやいや今まで通りに戻っただけだから!
最近の状態が異常だっただけだから!
と自分に言い聞かせて納得しようとしたが、人間1回いい思いをすると以前の状態には戻れない体になってしまうらしく、寂しい気持ちは全然払拭出来なかった。
そもそも友だちでもないナカマくんが俺に話しかけてくれないことを寂しがること自体が筋違いというものだ。
話しかけられるのを待つのではなくこちらから話しかけることができるような関係にナカマくんとなっておけば良かったんだ。
だがそれが出来たらとっくにセキネさんとも友だちになれているだろう。
話しかけたことがない人に話しかけるという精神的ストレスに耐えられる人に友だちが出来るのかな?
友だち作りをほとんどしてこなかった俺には到底できそうにない。
まず考えるべきだったのはセキネさんと友だちになる方法ではなくて、友だちでもない俺に話かけてくれていたナカマくんと友だちになる方法だったんだ。とひどく後悔した。
でもまだナカマくんと友だちになる機会がないわけではない!
今回の美化活動は参加してくれると言ってたので、美化活動の時に頑張って話しかけてナカマくんと友だちになろう!と考え直した。
本来の目的とは違うけどナカマくんとセキネさんのどちらが俺と友だちになってくれる可能性が高いか?と考えるとナカマくんの方が可能性高そうなので今後のことも考えてまずはナカマくんと友だちになれるように努力しようと決意した。
そして午前の授業はナカマくんに話しかける話題を考えていたためにほとんど上の空だった。




