第25話
よし!あまり緊張せずにセキネさんと話せているぞ!この調子で行こう!そうだ!さっきセキネさんとアオヤマさんが俺の名前と関連したブラッ〇ジャックのことを話していたから、ブラッ〇ジャックのことだったら話しかけても大丈夫かな?
「さっき僕の名前からブラッ〇ジャックが話に出ましたけど、セキネさんはブラッ〇ジャックの話で好きな話はありますか?」
よし!これならそんなに不自然じゃないはずだ。と、意気込んでセキネさんに話しかけようとした。
「あの、セキネさ…。」「アカリ~!もうここら辺、ゴミないみたいだから終わってもいいんじゃない?」
俺が発した声はセキネさんに近づいてきたアオヤマさんの声でかき消されてしまった。
セキネさんはアオヤマさんの声しか聞こえていないらしく、「そうだね。ヒナ。そろそろ昇降口に戻ろうか?」と返事をしていた。
「あれ?根暗もいたんだ?ゴミあった?」
アオヤマさんは今俺の存在に気が付いたらしく、声がかき消されてどうしようか考えていた俺にそう尋ねてきた。
「いえ、もうこの辺には無いみたいです。」
と、変に思われないように俺はすぐにアオヤマさんに返答したが、もうこれ以上セキネさんに話しかけることは今の俺では難しいだろうな。と思い、アオヤマさんよりも早く話しかけなかったことを後悔した。
「そうだよね。もう無いよね。それじゃあ、昇降口に戻ろう!根暗はナカマのこと呼んできて。」
「分かりました。」
アオヤマさんの指示に従い、俺はナカマくんを呼びに行った。
「ナカマくーん!アオヤマさんがゴミも無いしそろそろ戻ろうって。」「分かった。…でどうだった?」
「あ!いや、その、ダメでした…。」
ナカマくんがセキネさんと話せたか聞いてきたので、正直に結果を報告した。
するとナカマくんは少し落ち込んだ様子で「そうか…ダメだったか…。でもまあ、まだ1回目だもんな美化活動に参加して。よし!来週も参加しよう!根倉!次はうまく行くって!」
「え?また手伝ってくれるの?」
俺はナカマくんの予期せぬ言葉が信じられず、聞き返してしまった。
「当たり前だろ!俺は乗り掛かった舟を降りるほど薄情なやつじゃないぞ!」
「ナカマくん、ありがとう!」
俺はナカマくんの優しさに感動しつつ、俺にここまで優しくしてくれるナカマくんは俺との関係をどう思っているのだろう?ということが気になった。
ただのクラスメートにしては俺に優しすぎる気がする。もしかしてナカマくんは俺のことを友だちだと思ってくれているのかな?いや、そう考えるのはうぬぼれすぎているかな?
「どうした?根倉?早く行こうぜ!」「あ!うん。」
ナカマくんの呼びかけでナカマくんと俺の関係を思考するのを一旦やめて、セキネさんたちのところへと向かうことを優先した。




